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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻6号

1999年06月発行

雑誌目次

今月の臨床 卵巣がんと闘うために 総論

1.卵巣癌の統計

著者: 西田敬

ページ範囲:P.767 - P.769

 わが国の女性の10万人当たりの卵巣癌死亡率は,太平洋戦争直後から最近までに約10倍の伸びを示し1,2),手術法の工夫や新規抗癌剤の応用など治療法の改善にもかかわらず,依然として死亡率の上昇傾向に歯止めがかかる様子はない.しかし,治療法の進歩に伴う治療成績の改善傾向を考えれば,この人口あたりの死亡率の上昇傾向は,卵巣癌罹患率の増加を物語っているとも思われる.
 卵巣癌発生の明らかな原因は不明である.生活習慣や生活環境の変化,BRCA−1遺伝子などの家族歴3),不妊や排卵回数4)などの関与が報告されているが,その他にも未知の要因が関係すると考えられる.

2.上皮性卵巣癌発生のメカニズム

著者: 市川喜仁 ,   高野克己 ,   西田正人

ページ範囲:P.770 - P.773

 大腸癌において,遺伝子変化の蓄積とともに正常上皮が腺腫,さらに癌へと進行するadenoma—carcinoma発癌モデル(多段階発癌モデル)が提唱されて以来1),他臓器癌の発生についても同様のモデルで説明を試みる報告がみられるようになった.しかし,すべての大腸癌がadenoma-car—cinoma発癌過程を経るわけではなく,多段階発癌モデルでは説明できないde novo大腸癌のような例が存在するのも事実である2)
 従来,上皮性卵巣癌(以下,卵巣癌)の発生仮説として,incessant ovulation theoryとgonado—tropin theoryが知られており3,4),これらを支持する疫学的事象の報告もある5).さらに近年の分子生物学的研究の進歩により,卵巣の良性腺腫,境界悪性腫瘍,癌における各種の遺伝子異常の存在が明らかになってきた6).これらの報告のなかには,卵巣癌の多段階発癌モデルを提唱しているものもあるが7),一方で卵巣癌に隣接して存在する良性腺腫には癌から分化して発生したものがあるとの報告8)や,表層上皮もしくはinclusion cystから発生したと考えられるde novo卵巣癌の報告もある9,10).現在,さまざまな遺伝子異常が卵巣表層上皮の悪性変化に関与していることが明らかにされつつあるが,その過程を一元的に簡潔,明瞭に説明できる段階には至っていない.

3.Normal-sized Ovary Carcinoma Syndrome

著者: 山崎輝行

ページ範囲:P.774 - P.775

 進行した癌性腹膜炎の状態の女性患者で,術前検査では原発巣不明,開腹時肉眼所見でも卵巣は正常大で明らかな原発巣を見いだせないような臨床的状況に遭遇することがある.Feuerら1)は,このような臨床的状況を呈する症候群を,normal—sized ovary carcinoma syndromeと命名した(1989年).本症候群はいくつかの悪性疾患を包括し,病理組織学的診断を確定するのは必ずしも容易ではない.本稿では,本症候群の定義と意義について述べる.

4.リスクファクター 1)環境因子

著者: 植田政嗣 ,   寺井義人 ,   植木實

ページ範囲:P.776 - P.778

 わが国の卵巣癌の年齢調整死亡率は1960年以降増加傾向にあり,その発生頻度も1966年以後の20数年間に,対10万人当たり3.7から7.0へと倍増している1).1984〜1986年までの発生頻度は対10万人当たり5.1であるが,同時期の米国ロサンゼルスでの発生頻度は12.1と高く,そのうち日系移民に限っても10.7であった.したがって人種差のみならず,何らかの環境因子が卵巣癌の発生に関与していることが推察される.
 漸増傾向にある卵巣癌に対する集団検診が論議されているが,わが国の現在の発生率では費用効率が悪く,子宮頸・体癌のように正診率の高い細胞診などのスクリーニング法も確立されていない.したがって,ハイリスクグループを絞りこんだうえでの検診が必要と考えられる.日本母性保護医協会では卵巣癌の高危険群として表1のような項目を掲げている.最近ではこれらの因子に加えてさまざまな潜在的関連因子の関与が指摘されており,文明の発達とともに生じる環境汚染物質もその一つと考えられる.ダイオキシンは不妊症などをきたす内分泌攪乱物質として昨今注目を浴びているが,その女性生殖器における発癌物質としての意義はいまだ明らかにされていない.卵巣癌の発生には生殖因子や遺伝的因子などさまざまな要因が複雑にかかわっているが,これらの詳細は他項に譲り,本稿では疫学的事項も含めた環境因子全般について概説する.

4.リスクファクター 2)内分泌因子

著者: 山川洋光 ,   今野良 ,   佐藤信二

ページ範囲:P.780 - P.781

 卵巣癌の発癌過程や発癌要因の詳細は不明であるが,卵巣癌発癌に関するリスク因子については主に疫学的な調査による検討1)が行われ,①内分泌因子(排卵・性腺刺激ホルモン),②環境因子(異物・手術),③遺伝的因子などが,危険・抑制因子として挙げられている.未妊や排卵誘発,遅い初経,早い閉経,異物である雲母やアスベストは発癌に対して促進的に働き,経口避妊薬,卵管結紮術は抑制的に働くといわれている.本稿では,内分泌因子である「排卵」との関連に焦点を当てて述べる.

5.遺伝子研究の現況

著者: 加藤秀則 ,   和氣徳夫

ページ範囲:P.782 - P.783

 近年の分子生物学の急速な進歩により種々の癌の発癌機構が加速度的に明らかになりつつある.しかし発癌は多段階の遺伝子変異を経て起こるものであり,同じ遺伝子変異を持つ個体でも人種,環境といった要因により発がんに至る過程が異なってくる場合もあり,解明されるべき多くの疑問がいまだ山積している.加えて卵巣癌では発生母地が異なる多くの組織型が存在し,発がんに関与する遺伝子も異なると考えられる.現時点では未知の部分が多いが,卵巣癌に関与する遺伝子変異を明らかにしていくことは,新しい時代の診断学,治療学には不可欠なことである.本稿では上皮性卵巣癌を中心に最近の知見について概説する.

検査・診断

1.卵巣癌検診は有用か

著者: 佐藤重美

ページ範囲:P.784 - P.785

 卵巣癌は婦人科がんのなかで最も予後不良とされているが,最近では初期卵巣癌の治療成績が良好なことが示されている1).卵巣癌においても早期診断・早期治療がその治療成績向上のためにきわめて重要である.卵巣癌のスクリーニングには現在,主に次の二つの方法,すなわち腫瘍マーカー検査による方法と超音波断層法による方法が注目され試行されている.

2.画像診断 1)超音波断層法

著者: 赤松信雄 ,   繁田浩三

ページ範囲:P.786 - P.790

 卵巣腫瘍は,無症状であることが多く,silenttumorであるといわれる.また,ヒトのすべての臓器で最も腫瘍の種類の多い臓器である.したがって,卵巣悪性腫瘍の組織像・超音波断層像を始めとする各種医用画像も多種多彩である.本稿では卵巣腫瘤の悪性を疑う所見と見逃されやすい点を,超音波断層法を中心にカラードプラ断層法と超音波血流計測を含めて解説する.本誌(臨床婦人科産科)の53巻4号(1998年)に3編の論文を書き,卵巣腫瘍の超音波診断について詳しく解説したので参照していただきたい1-3).文中の「卵巣腫瘍」は良性腫瘍,境界悪性腫瘍,卵巣癌を含む悪性腫瘍を示しており,「卵巣腫瘤」は,組織型や画像診断での腫瘍に類腫瘍病変を含んだ表現である.

2.画像診断 2)MRI

著者: 松崎健司

ページ範囲:P.792 - P.799

 女性骨盤病変の画像診断において,MRIは超音波断層法と並んで重要な役割を果たす検査法である.その優れた組織コントラストは出血,脂肪,線維成分などの特異的描出が可能であり,造影剤の併用により実質成分の質的診断に貢献する.任意の断層面が選択できる特性は,病変の発生臓器の同定や進展範囲の診断に有用性が高い.また,超音波と同様にX線被曝がなく若年女性骨盤の精査に適した検査である.
 近年,MRI装置や撮像法の発達により従来よりも短時間で高解像度の画像が得られるようになってきた.骨盤部の検査では,T1,T2強調画像に必要に応じて造影T1強調画像を追加するのが一般的であり,撮像可能な装置では適宜,脂肪抑制画像やdynamic studyが施行される.従来はSE(spin echo)法にて撮像されていたT2強調画像は,FSE(fast spin echo)法の普及により撮像時間の短縮が可能となったが,脂肪が高信号を呈する特性に留意する必要がある.またphased arraycoilのような高感度の表面コイルを使用することによりCTに匹敵する空間分解能が得られる反面で,撮像範囲の制限があり進行癌のstagingには限界がある.

3.卵巣癌と腫瘍マーカー

著者: 梅咲直彦 ,   田中哲二 ,   深山雅人 ,   荻田幸雄

ページ範囲:P.800 - P.802

 卵巣癌の臨床に用いられる腫瘍マーカーは多数挙げられる.その多くは癌化にともない変化した糖鎖構造を認識するモノクローナル抗体を用いたものである.しかしいずれのマーカーも単独で早期診断に用いることは困難である.近年,多くのマーカーを組み合わせ診断効率を上げる試みがなされ一定の評価が得られてきたが,それでも早期診断という面では満足な結果が得られていない.さらにこれらの方法は経費の面からも一般臨床に用いるのは困難である.
 マーカーの診断上の応用は,画像診断で卵巣腫瘍を発見したとき,その良・悪性の鑑別診断の補助診断法として用いられている.しかしマーカーの有効性はむしろ治療効果判定,また再発診断にあり,これらの面では画像診断より優れている.そのため術前におけるマーカーの測定は極端にいえば術後の経過観察に用いるマーカーの選別にあるともいえる.

4.術中迅速病理診断

著者: 森谷卓也

ページ範囲:P.804 - P.805

 術中迅速病理診断は,手術中に病理組織学的検索を行い,直ちにその後の治療方針を選択する場合に施行される診断手技である.通常の病理診断とは異なり,標本作成と診断には手術中の限定された時間内に報告するという迅速性が要求されるが,婦人科医と病理医の間に十分な信頼関係が存在し,かつ正しい情報伝達がなされることが診断上きわめて重要である.以下に,卵巣がんの手術時における迅速病理診断を行ううえでの要点と,問題点や限界について述べる.

5.ステージングの注意点

著者: 鶴地伸宏 ,   豊福一輝

ページ範囲:P.806 - P.808

 Pemberton1)は,1940年に卵巣癌の手術の際には,大網に肉眼的に転移があってもなくても大網は切除したほうがよいと報告した.1970年代になってBagley2),Knapp3),Keettel4),Piver5)らにより,一見早期にみえる卵巣癌において横隔膜,大網,後腹膜リンパ節や腹水にsubclinical metas—tasisがあると報告された.これらの指摘により,進行期を正確に決めるためには,肉眼的に転移が疑われなくても転移する可能性の高い部位については,samplingを行って腫瘍の広がりを把握するsurgical stagingが重要であることが認識されるようになった.1985年に臨床進行期分類(FIGO)は一部改訂され6),腫瘍の広がりをより正確に表すようになり,これにより適切な治療法を選択することができるようになった.本邦でも1988年より採用され,TNM分類とともに用いられている7)

治療

1.予後因子

著者: 渡部洋

ページ範囲:P.810 - P.812

 卵巣癌は,早期にはほとんど自覚症状を欠き,またその解剖学的存在位置が骨盤深部の腹腔内であるため,腹腔内腫瘤として発見されたときにはすでに進行癌であることが多い.卵巣癌化学療法の中心的薬剤であるCDDPの出現や,手術不能症例に対するneoadjuvant chemotherapyによるdown stagingの試み,あるいは近年のtaxan系抗癌剤を初めとした新規抗癌剤の開発など,卵巣癌の長期予後改善のための努力が行われているものの,現在のところ卵巣癌症例全体の5年生存率は約40%前後にとどまっており,発生頻度の増加している昨今の傾向を考慮すると,卵巣癌は早期診断法の確立を含めたさらなる予後改善の努力を要する婦人科癌である.そこで,卵巣癌治療の重要な指標である予後因子について,主に組織型,進行期および抗癌剤に対する感受性の面から文献的考察を含めて解説する.

2.外科療法 1)卵巣癌の手術

著者: 小西郁生

ページ範囲:P.813 - P.815

 卵巣癌は初診時よりすでに進行した症例が多数を占めており,これらにおいては手術による腫瘍の完全摘除は困難なことが多い.一般に進行した悪性腫瘍に対するaggressiveな手術の適応は腫瘍の完全摘出が可能な場合に限られるが,卵巣癌は例外的といえる.すなわち,卵巣癌の手術ではたとえ進行していても原則として可能な限り腫瘍を摘出する方針が取られる.これは卵巣癌の多くが制癌剤に感受性があり,その治療があくまでも手術療法と化学療法の組み合わせにより行われること,さらに,1975年のGriffithsの報告を初めとしてその後の多数の成績により,初回手術後の残存腫瘍が小さいほど化学療法の効果が高く患者の生存率も良好であることが示されてきたからである1,2)
 しかし,現実には初回開腹時にどのような手術を行うかの判断は,腫瘍の広がりを考慮して慎重に個別化されなければならない.すなわち,卵巣癌の手術ではまず開腹術を行い,その開腹時所見により進行期と組織型を決定し,それに基づいて今回の手術が完全摘出を行える手術となりうるのか,残存腫瘍径が1〜2cm以下となるようなopti—mal cytoreductionを行えるか,あるいは一部の腫瘍摘出あるいは生検にとどめて化学療法後のsecondary cytoreductionを期待するか,の判断が重要である.なお,本稿では主に上皮性卵巣癌の手術について述べる.

2.外科療法 2)妊孕性温存手術

著者: 西川香苗 ,   古堅善亮 ,   桑原慶紀

ページ範囲:P.816 - P.817

 卵巣癌は,予後不良の疾患として知られているが,近年罹患率が増加し,死亡数もこの40年間に10倍となり,人口10万対の死亡率も1994年には6.1となった1).このように予後不良の疾患であっても進行期別に5年生存率をみると,Ⅰ期では70%以上であり,とくに片側の卵巣に癌が限局したⅠa期では80%をこえている.
 卵巣癌手術の基本は,進行期にかかわらず,一般的には子宮単純摘出術,両側付属器切除術,大網切除術,リンパ節郭清術(骨盤内〜傍大動脈)を施行している施設が多い.しかし,近年cis—platin (CDDP)の導入や手術療法の進歩により,卵巣癌の予後が改善したこと,quality of lifeをよく保つことやinformed consentを得ることの重要性が認識されたことなどのために,若年者および生殖期の卵巣癌患者に子宮および健側卵巣を温存する希望が増加してきた.

2.外科療法 3)セカンドルック手術(SLO)

著者: 寒河江悟

ページ範囲:P.818 - P.820

 セカンドルック手術(以下,SLO)は,Smithら1)によりその有用性が報告されて以来,卵巣癌治療の一環として広く行われてきた.『卵巣腫瘍取扱い規約』2)によると,SLOは「初回手術完全摘出症例の補助化学療法の打ち切りの判定を目的とした,臨床的に自・他覚症状のまったくないものに対する再開腹手術である」と狭義に定義されている.一方,薬師寺と西村3)はSLOの目的として,再発の有無の検索,もしくは治癒の確認と広義に定義しており,欧米でのsecond look laparotomyも同じように用いられている.
 SLOについては,明らかに導入化学療法の効果を判定する最も正確な検査手段である.したがって,この手術により顕微鏡的にしか腫瘍が陽性でなかった症例やSLO陰性で追加の化学療法による地固め療法を受けることになった症例などではとくに有用である.また別の観点から,SLOの有用性は臨床試験で用いる導入化学療法の結果を評価する場合に明らかである.

3.薬物療法 1)卵巣癌に対するSecond Line Chemotherapy

著者: 波多江正紀 ,   中村俊昭 ,   大西義孝 ,   前田康貴 ,   河野哲志 ,   上塘正人 ,   山道玄

ページ範囲:P.822 - P.827

 Hoskinsらによる最近のOV.8研究とOV.4研究を比較し,初回診断時の進行期,組織分化度,組織型,残存腫瘍径,年齢,performance statusおよび,再発時の再発までの時間,再発部位,腹水について検討した.卵巣癌再発後の予後にかかわる因子は,再発までの時間,治療開始時の組織分化度およびperformance statusの三つであった.手術操作が再発までの時間に関与すると考えられる以外,再発後の予後にかかわる人為的な操作はかかわりを持っていない1).再発までの時間に加えて,新しいtaxaneの導入がどのように分類整頓されて治療に当たるかを確認する必要がある.

3.薬物療法 2)Dose Intensitive Chemotherapy

著者: 鈴木暸

ページ範囲:P.828 - P.830

 シスプラチン(CDDP)などの白金製材を中心とする多剤併用化学療法の導入により,卵巣癌の治療は大きな進歩を遂げた.しかし,現在の標準的な治療法であるCAPあるいはCP療法は初期治療においては約8割の患者で有効ではあるが,長期予後の改善には結びついていないことが明らかとなりつつある.化学療法が長期予後の改善をもたらさない理由の一つに薬剤耐性の出現があり,そのメカニズムの多くが投与量と関係していることから,dose intensity(DI)を高めることによりそれを克服しようという試みがなされてきた.卵巣癌についてはLevinら1,2)が後方視的な分析により,白金製剤のDIが高いほど奏効率,生存率が高いことを報告してから,Kayeら3),寺島ら4)も同様の成績を報告している.一方,抗癌剤の投与量を増加すれば副作用が増強することは自明であり,最近では骨髄抑制に対する対策として末梢血幹細胞移植(PBSCT)を併用する大量化学療法(HDC)が試みられている.本稿では卵巣癌のHDCと副作用対策としてのPBSCTについて述べる.

3.薬物療法 3)卵巣癌の周期的癌化学療法

著者: 井上正樹 ,   京哲 ,   金谷太郎

ページ範囲:P.831 - P.833

 卵巣癌はその解剖学的位置より症状が出にくく,早期に腹膜播種,リンパ節転移をきたすので,早期発見の困難な腫瘍といえる.また手術的に完全切除できても,化学療法で病理組織学的に完全寛解が得られても再発し不帰の転帰をたどることがしばしばある.シスプラチン導入後も一次効果は良好であるが長期予後は改善されていないとする報告も多い.そこでわれわれは一次的に寛解したと考えられる症例の再発予防,すなわち完全治癒に至る治療法として1985年以来周期的化学療法を実行している1,2)

4.境界悪性卵巣腫瘍の取り扱い—表層上皮性境界悪性腫瘍に関する問題点をふまえて

著者: 青木大輔 ,   小宮山慎一 ,   野澤志朗

ページ範囲:P.834 - P.837

 境界悪性卵巣腫瘍(低悪性度卵巣腫瘍:LMP)の概念については,国際的には1971年にFIGOが“carcinoma of low-malignant potential”として取り上げ1),次いで1973年にWHOが組織学的診断基準を示すとともに“borderline malig—nancy”とよんだ2).一方,本邦では以前の旧分類が組織発生を考慮しておらず国際的な分類との間で混乱がみられたことから,1990年に日本産科婦人科学会と日本病理学会が共同で作成した卵巣腫瘍取扱い規約の中でこれまでの概念が整理され,これら一連の腫瘍は境界悪性borderline malig—nancy[低悪性度腫瘍tumour of low malignantpotential]として定義されている3)
 現在,全表層上皮性卵巣腫瘍に占めるLMPの割合はおよそ14%程度といわれ4),臨床上遭遇する頻度はけっしてまれではない.その多くは漿液性腫瘍(serous LMP)もしくは粘液性腫瘍(mucinous LMP)である.LMPの臨床上の問題点として,診断基準,予後,適切な治療指針,化学療法の有用性などがあり5),これらを十分考慮したうえで治療法が選択されなければならない.そこで本稿ではLMPの現況を交え,その臨床的取り扱いにおける問題点についても述べてみたい.

連載 カラーグラフ 実践的な腹腔鏡下手術・30

腹腔鏡下手術の現況と展望—今までの体験を振り返りながら

著者: 伊熊健一郎 ,   子安保喜 ,   植田敏弘 ,   堀内功 ,   西尾元宏 ,   桑波田理樹

ページ範囲:P.763 - P.766

 このカラーグラフの依頼を受けたのは1996年8月に米子で開催された第36回日本産科婦人科内視鏡学会のときで,腹腔鏡下手術の経験が800件前後のころでした.大変なことを引き受けたものだと思いましたが,「誰かがチャレンジしなければ道は拓けない.ときには冒険が必要なこともある.私の仕事は,安全なハイウェイ作りとネットワーク作りにある」との信念と腹腔鏡下手術への思いのもとに連載を続けさせていただきました.
 その間わずか2年半でしたが,腹腔鏡下手術を中心とする内視鏡手術の進歩・発展には目を見張るものがあります.できるだけその流れに沿いながら婦人科手術における全般的な内容について紹介して参りましたが,いまだやり残している内容もいくつかあります.

Estrogen Series・38 HRTと静脈性血栓塞栓症・3

女性におけるエストロゲンの使用と肺塞栓に関する前方視研究

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.840 - P.841

 現在,経口避妊薬(OC)を使用中の女性に肺塞栓が増加することは周知の事実である.しかし,そのような効果はOC使用を中止した後にも持続するのであろうか? さらに更年期後女性に対するホルモン補充療法(HRT)と塞栓症との関連はどうであろうか? 実際,HRTに使用されるエストロゲンの量はOCの場合の1/6程度である.しかし,更年期後女性を対象としたHRTの使用が肺塞栓(pulmonary embolism:PE)を増加させるかどうかは不明である.いままでになされたいくつかのHRTと血栓性疾患に関する疫学的調査は,これに関して明確な結論が得られるほどの規模ではなかった.もっとも規模の大きなものでもHRT使用者中のPE症例は6例であった.しかし,OCの使用,喫煙,心疾患などの関連を考慮すれば,HRTとPEの場合もなんらかの関連が疑われるのである.

産婦人科キーワード・31

クラミジア

著者: 大頭敏文

ページ範囲:P.842 - P.842

語源
 1907年,Halberstaedterとvon Prowazekはトラコーマ患者の眼結膜細胞内に封入体(Halber—staedter-Prowazek小体)を認め,そのなかにみられる小粒子を病原体と考え,chlamydozoa(被膜に包まれた生物)と記載したのがクラミジアの語源である.

産婦人科キーワード・32

スキッドマウス

著者: 前川正彦 ,   吉川修司

ページ範囲:P.843 - P.843

語源
 スキッドとは,ヒトの重症複合免疫不全症(severe combined immunodeficiency:SCID)に由来する.免疫は,抗原刺激によってB細胞が分化成熟した形質細胞によって産生される免疫グロブリンを中心とした液性免疫と,T細胞が細胞を攻撃するようになる細胞性免疫に大別される.重症複合免疫不全症は,先天性免疫不全症のなかで高度のT細胞減少と免疫グロブリン産生不全をきたすものをいう.

病院めぐり

トヨタ記念病院

著者: 小口秀紀

ページ範囲:P.844 - P.844

 トヨタ記念病院は,トヨタ自動車の町「豊田市」にある総合病院です.前身のトヨタ病院は,トヨタ自動車設立の翌年の昭和13年に会社診療所として設立され,昭和62年に病床数513床,8階建てのトヨタ記念病院として新築,移転しました.厚生省の臨床研修指定病院に認定され,毎年8名の研修医を採用しています.また,日本産科婦人科学会認定医制度指定施設に指定され,2名の産婦人科レジデントが頑張っています.
 産婦人科は,常勤医師(レジデントを含む)5名,非常勤医師3名で診察に当たっています.病床数は33床で,年間約500件の分娩と約300件の手術を行い,外来患者数は1日平均110名となっています.

国家公務員共済組合連合会 大手前病院

著者: 吉本泰弘

ページ範囲:P.845 - P.845

 大手前病院は国家公務員とその家族の福利厚生を目的として,昭和26年6月,浪速のシンボル“大阪城”のお堀端の現在地に開設されました.当初は内科,外科,産婦人科のみの29床でしたが,幾度かの施設拡充により,現在は看護専門学校および健康管理センターを併設し,19科448床の総合病院に発展しています.陸軍病院跡地でしたので,当院の住所は永らく東区官有無番地が正式地番でしたが,現在は中央区大手前に組み入れられ,大阪府庁や大阪府警,国の出先機関などが集中する官庁街に位置しています.また,本館8階手術室からは,緑の少ない大阪の都心にあって貴重な緑となっている大阪城と大阪の摩天楼(?),大阪ビジネスパークの高層ビル群が手に取るように眺められます.
 当院は日産婦認定医制度卒後研修指導施設であり,厚生省の臨床研修指定病院でもありますので,多くの若い先生方を受け入れていますが,開院時より大阪大学と連携し,産婦人科もスタッフ全員が大阪大学より派遣されています.現在は部長:吉本泰弘(S53卒),医長:西野照代(S54卒),加納英男(S57卒),研修医:井上真智子(H9卒)の体制となっています.

CURRENT RESEARCH

黄体機能調節機構—血管内皮由来生理活性物質の役割

著者: 久保田俊郎

ページ範囲:P.847 - P.854

 1988年より米国留学の機会に恵まれ,ラット下垂体培養系におけるプロラクチン分泌と細胞内情報伝達系に関する研究に従事しました.1989年帰国後,ブタ顆粒膜細胞の培養系を用い細胞内情報伝達系の研究を開始したところ,当時日本で発見されたエンドセリン(ET)に出会いました.このペプタイドホルモンは,ブタ顆粒膜細胞内のカルシウム濃度を上昇させ,ゴナドトロピン刺激後のプロゲステロン分泌を抑制することがわかり,体外受精—胚移植で得られた黄体化顆粒膜細胞やヒト子宮内膜細胞の培養系でもETの研究を発展させました.一方,血管内皮由来でETと拮抗的な作用をするフリーラジカルである一酸化窒素(NO)にも注目しました.そして,NOもブタ顆粒膜細胞の黄体化抑制作用を有することが判明したため,黄体機能調節機構とET・NOとの関連性に関する研究に,本格的に着手することになりました.

原著

当科における性器脱の管理

著者: 田中綾一 ,   小泉基生 ,   馬場剛 ,   山中郁仁 ,   鈴木孝浩 ,   山下智子 ,   野田雅也 ,   伊東英樹 ,   工藤隆一

ページ範囲:P.855 - P.859

 1991年4月から1997年7月までに当科において治療した性器脱の82症例について,尿道膀胱造影による手術の術式決定とその術式の有用性について長期予後を含めて検討した.尿道膀胱造影による評価では,術後75.4%に後部尿道膀胱角の,98.4%に腹圧膀胱下垂長の改善が認められた.また長期的予後では,尿失禁の改善は66.7%に,排尿困難の改善は73.3%に認められた.したがって,われわれが行っている尿道膀胱造影を用いて決定された手術術式とその術式の有効性が認められた.
 しかし,術後に尿失禁が改善しなかった症例や術後長期的に再度出現してきた症例があることより,さらに詳細な術式の個別化や骨盤底筋群の訓練による強化の指導などを行うことによって,性器脱治療の効果を改善し得ると考える.

症例

出生前に診断し,生後腹腔鏡下にて摘出された胎児卵巣嚢腫茎捻転の1症例

著者: 岡田園子 ,   大崎尚 ,   金森文江 ,   神崎秀陽 ,   服部和裕 ,   木下洋 ,   岡隆紀 ,   佐藤正人

ページ範囲:P.861 - P.863

 超音波を含む画像診断の発達に伴い出生前胎児診断率は向上した.今回われわれは,胎児卵巣嚢腫を出生前に診断し,生後腹腔鏡下にて摘出した症例を経験したので報告する.
 症例は妊娠31週時に胎児腹部腫瘤を認め,当科紹介となった.超音波断層検査,MRI画像検査にて胎児左卵巣嚢腫茎捻転と診断された.新生児は妊娠37週4日,胎児仮死にて腹式帝王切開術にて娩出された.生後翌日,腹部膨満,排便困難を認め,低侵襲な腹腔鏡下に手術を施行した.表面平滑なS状結腸を圧迫する暗赤色な単房性の左卵巣嚢腫を認めた.左卵巣および左卵管は一塊となり反時計方向に子宮角付近で約360度回転しており,やむなく左付属器を切除した.術後病理診断は,fol—licular cystであり,術後13日目に軽快退院した.

子宮鏡が術前診断に有用であった子宮内膜粘液性腺癌の1例

著者: 佐藤賢一郎 ,   水内英充 ,   塚本健一 ,   佐藤太一 ,   三上晴克 ,   渡辺佳明 ,   田中伸哉 ,   藤田美莉

ページ範囲:P.865 - P.870

 子宮鏡が術前診断に有用であった子宮内膜粘液性腺癌の1例を経験した.症例は81歳(閉経46歳),0妊0産で不正性器出血を主訴として1997(平成9)年9月30日,当院を初診した.内膜細胞診,生検では類内膜腺癌G1と考えられ,MRIでは頸部腺癌の体部浸潤も完全には否定できなかった.子宮鏡検査では多量の粘液が存在し視界不良であったが,全面に厚い粘液層で覆われた悪性と思われる結節状隆起性病変を認め,特徴的な所見であった.また,頸管が正常所見であることより内膜由来の粘液性腺癌が考えられた.同年11月26日,腹式子宮全摘術.両側付属器摘出術,腹腔洗浄細胞診を施行した.病理組織検査の結果は筋層浸潤1/2以内で,粘液産生細胞は全癌細胞の90%以上を占めており,子宮内膜粘液性腺癌と診断した.子宮鏡は子宮内膜粘液性腺癌の組織型推定や,病巣を直視下にできるため頸部腺癌との鑑別に役だち,子宮内膜粘液性腺癌の術前診断に有用であると考えられた.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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