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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻6号

1999年06月発行

今月の臨床 卵巣がんと闘うために

総論

1.卵巣癌の統計

著者: 西田敬1

所属機関: 1久留米大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.767 - P.769

文献概要

 わが国の女性の10万人当たりの卵巣癌死亡率は,太平洋戦争直後から最近までに約10倍の伸びを示し1,2),手術法の工夫や新規抗癌剤の応用など治療法の改善にもかかわらず,依然として死亡率の上昇傾向に歯止めがかかる様子はない.しかし,治療法の進歩に伴う治療成績の改善傾向を考えれば,この人口あたりの死亡率の上昇傾向は,卵巣癌罹患率の増加を物語っているとも思われる.
 卵巣癌発生の明らかな原因は不明である.生活習慣や生活環境の変化,BRCA−1遺伝子などの家族歴3),不妊や排卵回数4)などの関与が報告されているが,その他にも未知の要因が関係すると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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