文献詳細
症例
出生前に診断し,生後腹腔鏡下にて摘出された胎児卵巣嚢腫茎捻転の1症例
著者: 岡田園子1 大崎尚1 金森文江1 神崎秀陽1 服部和裕2 木下洋2 岡隆紀3 佐藤正人3
所属機関: 1関西医科大学産婦人科 2関西医科大学小児科 3関西医科大学外科
ページ範囲:P.861 - P.863
文献概要
症例は妊娠31週時に胎児腹部腫瘤を認め,当科紹介となった.超音波断層検査,MRI画像検査にて胎児左卵巣嚢腫茎捻転と診断された.新生児は妊娠37週4日,胎児仮死にて腹式帝王切開術にて娩出された.生後翌日,腹部膨満,排便困難を認め,低侵襲な腹腔鏡下に手術を施行した.表面平滑なS状結腸を圧迫する暗赤色な単房性の左卵巣嚢腫を認めた.左卵巣および左卵管は一塊となり反時計方向に子宮角付近で約360度回転しており,やむなく左付属器を切除した.術後病理診断は,fol—licular cystであり,術後13日目に軽快退院した.
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