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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻7号

1999年07月発行

文献概要

今月の臨床 胎児へのlife line臍帯 臍帯の臨床

3.臍帯巻絡

著者: 芹沢麻里子1

所属機関: 1県西部浜松医療センター産婦人科

ページ範囲:P.908 - P.910

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 臍帯巻絡は臍帯異常のなかで最も多く認められる病態で,その発生頻度は全分娩の約25〜35%であるといわれている1-4).そのうち胎児仮死を引き起こす症例は約10〜30%くらいであり1,4),臍帯巻絡による分娩時胎児仮死はけっして必発するものではないが,分娩時胎児仮死の原因の多くが臍帯異常に伴うものである.さらにその程度によっては分娩時胎児仮死だけでなく子宮内胎児発育遅延(IUGR)や子宮内胎児死亡(IUFD)に至ることもあるため,確実な診断や状態の把握が必要である.
 臍帯巻絡は胎児のどの部分にも起こりうるが,体幹や四肢に巻き付いたものは胎動に伴い外れることが多く,あまり問題にはならないが,頸部に巻き付いた場合は外れにくく,分娩時に臍帯血流を障害することがある.そこで,今回は臍帯頸部巻絡を中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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