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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻7号

1999年07月発行

文献概要

今月の臨床 胎児へのlife line臍帯 臍帯の臨床

4.臍帯過捻転

著者: 宇津正二1

所属機関: 1聖隷三方原病院産科

ページ範囲:P.912 - P.914

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 胎児へのlife lineである臍帯は,普通には,2本の臍帯動脈と1本の臍帯静脈が外側をワルトン膠質に被覆されながらほどよく捻れた形態をとっている.この捻れの構造は,ちょっとした臍帯の圧迫や折れ曲がりなどでは臍帯血流が障害されないようになっており,天与の安全構造ともいうべきものであろう.しかし,実際には3本の血管が真直ぐに並んだままでまったく捻れのない臍帯や,逆に電話コードのように著しく過剰に捻転した臍帯なども少なからずみられ,そのような例では,臍帯の異常な捻転が原因で臍帯血流が遮断されたり,うっ滞して子宮内胎児死亡(IUFD)や子宮内胎児発育遅延(IUGR),分娩時胎児仮死などの胎児異常が発生する例もある.本稿ではそのような胎児異常をもたらすような臍帯の病的な過捻転例の胎内診断と,その管理や予防の可能性について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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