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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻7号

1999年07月発行

連載 OBSTETRIC NEWS

尿失禁,便失禁:分娩の影響

著者: 武久徹

ページ範囲:P.952 - P.954

文献概要

 帝王切開(帝切)を比較的安全に減少させる最も有効な方法は,難産の取り扱いといわれている.また,従来からいわれてきた分娩第2期は,未産婦の場合は2〜3時間(経産婦は1〜2時間,ただし硬膜外麻酔を採用している場合はそれぞれプラス1時間)の経過観察が可能という「標準的管理」に疑問が持たれ,「厳重に母児が監視されていれば」さらに長時間の観察が可能という研究結果(OG 49:266,1977;J Reprod Med 35:229,1990;BJOG 99:381,1992)も示されはじめ,とくにマニトバで行われた研究で,分娩第2期の経過観察は6時間は可能と報告されている(AJOG173:906,1995).
 しかし,これらの研究は児の予後と母体罹患(出血や発熱など)の面から検討されただけで,尿失禁,便失禁,子宮脱などの母体の骨盤底の損傷の問題は検討されていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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