文献詳細
文献概要
連載 Estrogen Series・39 HRTと静脈性血栓塞栓症・4
静脈血栓症の発生リスクとホルモン補充療法
著者: 矢沢珪二郎1
所属機関: 1ハワイ大学
ページ範囲:P.956 - P.957
文献購入ページに移動 38回および37回のエストロゲンシリーズで血栓症とHRTの関係を解明しようとした論文をご紹介したが,今回はそれに関してLancet誌に掲載された論説(commentary)をご紹介したい(以下,その要旨).
教科書を繙けば,更年期周辺および更年期後女性のホルモン補充療法(HRT)には静脈血栓症の危険がほとんどないことが書かれている.また,それを裏づける研究には結論を出すには症例数が少ないとも書かれている.HRTに関連した静脈血栓症はいままであまり危惧されたことはなかった.若年女性に使用されている経口避妊薬(OC)に伴って発生する静脈血栓症はOCに含まれるエストロゲンによることが解明されているが,それならばなぜHRTの場合には血栓症リスクがないのであろうか?この疑問は今回の3論文で解答されたことになる.
教科書を繙けば,更年期周辺および更年期後女性のホルモン補充療法(HRT)には静脈血栓症の危険がほとんどないことが書かれている.また,それを裏づける研究には結論を出すには症例数が少ないとも書かれている.HRTに関連した静脈血栓症はいままであまり危惧されたことはなかった.若年女性に使用されている経口避妊薬(OC)に伴って発生する静脈血栓症はOCに含まれるエストロゲンによることが解明されているが,それならばなぜHRTの場合には血栓症リスクがないのであろうか?この疑問は今回の3論文で解答されたことになる.
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