icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻7号

1999年07月発行

文献概要

連載 Estrogen Series・39 HRTと静脈性血栓塞栓症・4

静脈血栓症の発生リスクとホルモン補充療法

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.956 - P.957

文献購入ページに移動
 38回および37回のエストロゲンシリーズで血栓症とHRTの関係を解明しようとした論文をご紹介したが,今回はそれに関してLancet誌に掲載された論説(commentary)をご紹介したい(以下,その要旨).
 教科書を繙けば,更年期周辺および更年期後女性のホルモン補充療法(HRT)には静脈血栓症の危険がほとんどないことが書かれている.また,それを裏づける研究には結論を出すには症例数が少ないとも書かれている.HRTに関連した静脈血栓症はいままであまり危惧されたことはなかった.若年女性に使用されている経口避妊薬(OC)に伴って発生する静脈血栓症はOCに含まれるエストロゲンによることが解明されているが,それならばなぜHRTの場合には血栓症リスクがないのであろうか?この疑問は今回の3論文で解答されたことになる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?