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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻8号

1999年08月発行

今月の臨床 生殖医療とバイオエシックス

体外受精

2.代理母

著者: 星合昊1

所属機関: 1近畿大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.1028 - P.1030

文献概要

 体外受精—胚移植により,1979年にSteptoe &Edwardsらが世界初の,1983年に鈴木らが本邦初の生児を得てからおよそ20年が経過した.この間,排卵誘発法・超音波採卵・培養技術・顕微授精などの技術の進歩により,当初,体外受精—胚移植と呼ばれた診療技術も生殖補助医療(assistedreproductive technology:ART)と呼ばなければならないほど広範に応用可能な診療法となった.さらに,良質な培養液・極細ピペットの販売により,当初最も知識と技術が必要であった過程がなくなり,さらにこの診療技術は普及した.本来,科学技術の進歩による臨床応用の拡大には慎重であるべきにもかかわらず,広範な応用と普及により実際の臨床応用と医学的適応の間に大きな解離が生じ,種々の社会問題を起こし始めた.
 今回,本稿を書く機会をいただいたので,代理母をテーマとして科学的技術の進歩と必要性および臨床応用への問題点に関する私見を述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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