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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科53巻8号

1999年08月発行

文献概要

連載 OBSTETRIC NEWS

12時間の尿中蛋白定量測定の有用性

著者: 武久徹

所属機関:

ページ範囲:P.1070 - P.1071

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 Preeclampsia(子癇前症〜妊娠中毒症に相当)の診断基準は,高血圧に蛋白尿が加わった場合(±浮腫)と定義される(Williams Obstetrics.20版,p694,1997).妊娠38週までに約1/3の妊婦に浮腫が認められ(Paul RH:私信,1999),浮腫の有無と高血圧に有意の関係がない(J OG Br Com—monw 78:520,1971)ので,浮腫があるだけで子癇前症と診断すべきではない(Wi11iams Obstet—rics.20版,p 694,1997)(妊婦の浮腫のみを妊娠中毒症の診断基準に入れると,妊娠中毒症の発生頻度は約30%という高率になる可能性がある).
 高血圧の定義は過去に使用された基準(収縮期血圧上昇≧30mmHgまたは拡張期血圧上昇≧15mmHg)は,正常生理的変化または病理的疾患発症のサインのいずれの可能性もあり,臨床的には意味がない(ACOG Tech Bull,#219,1995;Williams Obstetrics.20版,p 694,1997;ACOGPrecis.p 38,1998)ので現在は収縮期血圧≧140mmHgまたは拡張期血圧≧90 mmHgが高血圧の診断基準である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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