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連載 産婦人科キーワード・37
セレクチン
著者: 東敬次郎1 苛原稔1 青野敏博1
所属機関: 1徳島大学
ページ範囲:P.1192 - P.1192
文献購入ページに移動血液中の白血球や血小板は,通常は血管内を血漿とともに流れているが,炎症などの際には血管上皮細胞などの細胞と緊密に応答する.すなわち炎症の際には,白血球は血管内皮細胞の上をゆっくりと転がるような運動(ローリングという)を行った後,血管内皮細胞の間をすり抜けて炎症部位に到達する.また血小板も血液凝固機転が働くと好中球や単球と接着する.これらの細胞間接着に重要な役割を果たしているのがセレクチンである.セレクチンは特定の糖鎖と結合することがわかり,糖鎖を認識し結合する物質であるlectinと選択の意のselectを合成してselectinと命名された.
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