icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻1号

2000年01月発行

文献概要

連載 産婦人科キーワード・46

補体第二経路

著者: 鎌田正晴1 前川正彦1 青野敏博1

所属機関: 1徳島大学

ページ範囲:P.67 - P.67

文献購入ページに移動
語源と歴史
 1895年Bordetは免疫血清による溶菌には二つの因子が必要であることを明らかにした.すなわち,特異的で熱耐性な因子(抗体)と非特異的で熱に弱い因子(補体,complement)である.すべて(com)満たした(plere)ものがcompleteであり,そのために補充するものがcomplementである.補体は通常不活性であるが,抗原抗体反応により活性化される.その他細菌の多糖類や蛋白分解酵素により活性化される経路もあり,前者を古典経路(classical pathway),後者を第二経路(alternative pathway)とよぶ.“classicus”は,古代ローマの最上級の階層で,“classic”は“一番優れたもの”を意味する(ルネッサンス時代はギリシア・ローマの芸術や文学がより優れていると考えられた).“alter”は英語の“other”に相当し,“他の,第2の”を意味する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?