文献詳細
症例
平滑筋肉腫と管状腺癌が混在した子宮癌肉腫の1例
著者: 小原範之1 寺本憲司1 新谷潔1 塚本澄子2 鷹井敏子2 近藤さおり2 三村恵子2
所属機関: 1甲南病院産婦人科 2甲南病院中央検査部(病理)
ページ範囲:P.103 - P.105
文献概要
患者は59歳の閉経後婦人であり,不正性器出血を主訴として来院した.外子宮口より脱出したポリープ状腫瘤を認めたが,腫瘤表面の細胞診はクラスⅡであった.MRIにて変性した粘膜下筋腫が疑われた.腫瘍マーカーでは血清CA125が51.7U/mlと軽度上昇していた.筋腫分娩の診断で単純子宮全摘出術と右卵巣摘出術を施行したが,術後の組織所見にてポリープ状腫瘤に平滑筋肉腫を,子宮内膜に腺癌を認めたことから子宮癌肉腫と診断された.術後化学治療は行っていないが現在再発の徴候はない.
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