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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻1号

2000年01月発行

症例

平滑筋肉腫と管状腺癌が混在した子宮癌肉腫の1例

著者: 小原範之1 寺本憲司1 新谷潔1 塚本澄子2 鷹井敏子2 近藤さおり2 三村恵子2

所属機関: 1甲南病院産婦人科 2甲南病院中央検査部(病理)

ページ範囲:P.103 - P.105

文献概要

 悪性ミュラー管混合腫瘍のなかで悪性間葉成分が子宮と同種性成分からなるものは癌肉腫に分類されている.今回,比較的まれな腫瘍である子宮癌肉腫症例を経験したので報告する.
 患者は59歳の閉経後婦人であり,不正性器出血を主訴として来院した.外子宮口より脱出したポリープ状腫瘤を認めたが,腫瘤表面の細胞診はクラスⅡであった.MRIにて変性した粘膜下筋腫が疑われた.腫瘍マーカーでは血清CA125が51.7U/mlと軽度上昇していた.筋腫分娩の診断で単純子宮全摘出術と右卵巣摘出術を施行したが,術後の組織所見にてポリープ状腫瘤に平滑筋肉腫を,子宮内膜に腺癌を認めたことから子宮癌肉腫と診断された.術後化学治療は行っていないが現在再発の徴候はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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