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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻11号

2000年11月発行

文献概要

原著

多嚢胞性卵巣症候群に対する柴苓湯の有用性に関する検討—特に排卵誘発について

著者: 酒井淳1 近藤善二郎1 亀井一彦1 角毅一郎1 和泉俊一郎2

所属機関: 1日本鋼管病院産婦人科 2東海大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1330 - P.1333

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 月経異常を主訴として来院する患者の中に多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症例をしばしば経験することがある.無排卵に対する薬物治療としてはクロミフェンやゴナドトロピン療法などが行われているが,効果が不十分であったり副作用が問題になることも多い.今回われわれはステロイド様作用を有するといわれる漢方薬「柴苓湯」を用いて排卵誘発を試みた.その結果,排卵率は57%であり,LHやLH/FSHも有意に減少した.PCOSの無排卵に対する治療薬の選択肢のひとつとして柴苓湯は有効であると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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