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雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻2号

2000年02月発行

雑誌目次

今月の臨床 ホルモン療法のピットフォール—あなたの方法は間違っていませんか 月経異常の治療

1.ゲスターゲンテストにノアルテンは

著者: 安田師仁 ,   福田淳 ,   田中俊誠

ページ範囲:P.118 - P.119

 無月経は,重症度により第1度および第2度に分類される.
 無月経の患者にゲスターゲンgestagenを投与して消退出血が起きた場合を第1度無月経,ゲスターゲン単独投与によって消退出血がみられなかった症例にゲスターゲンとエストロゲンを投与し,消退出血が起きた場合を第2度無月経としている.両剤投与によっても消退出血が起きない場合は子宮性無月経である.ゲスターゲンテストには黄体ホルモン製剤が用いられるが,表1のように各社からさまざまな製剤が発売されている.

2.第1度無月経にKaufmann療法は

著者: 熊谷仁 ,   福田淳 ,   田中俊誠

ページ範囲:P.120 - P.123

症例
 22歳,未婚女性,3か月の無月経を主訴に来院した.既往歴に特記事項はない.2年前から月経不順を認めていたが,それまでの月経は整順であった.BBTは一相性である.経腟超音波検査で子宮内膜の厚さは0.7cmで卵胞ははっきりしない.
 初診時に施行した内分泌学的検査では,PRL 7.5ng/ml,FSH 4.2mIU/ml,LH 3.7mIU/ml,testosterone 20ng/dl,E2(エストラジオール)80pg/mlであった.プロベラ®10mgを7日間内服後,3日目に消退出血があった.その後の治療としてプレマリン®0.625mgを21日間内服させ,後半の7日間にプロベラ10mg内服を加えたKaufmann療法を施行した.その後同様な投与方法で3クール施行し,休薬とした.

3.機能性出血にプレマリン静注は

著者: 石原理

ページ範囲:P.124 - P.125

 機能性出血は,妊娠や器質的な病変が明らかでない子宮内膜からの異常出血を総称する病態である(表1).しかし実質的には,卵胞発育や排卵の異常にともない卵巣における性ステロイドホルモン産生が十分でないために起こる子宮内膜からの異常出血と考えてよい.したがって,排卵障害のある症例以外に,思春期から性成熟期,あるいは性成熟期から更年期への移行時期にみられることが多い.また,内分泌的にみると,少量のエストロゲンが持続的に存在することに起因する場合(破綻出血estrogen break-through bleeding)と,エストロゲンが何らかの理由で低下することに起因する場合(消退出血estrogen withdrawalbleeding)に分類される.
 いずれの場合も,その治療は原則としてホルモン療法となるが,薬剤や投与量,投与法の選択が適切でないと十分な治療効果が得られないこととなる.

4.EPホルモン投与で止まらない機能性出血は

著者: 石原理

ページ範囲:P.126 - P.126

 機能性出血は,破綻出血,消退出血のいずれもエストロゲン(E)およびプロゲスチン(P)の併用あるいはEP合剤(ピルなど)の投与により,原則として止血される.もし止まらない場合,再度,他の原因の可能性について検索すべきである.

5.ホルムストローム療法後の高温相持続は

著者: 苛原稔 ,   青野敏博

ページ範囲:P.128 - P.129

ホルムストローム療法とは
 無月経や無排卵周期症などの排卵障害を長期に放置すると,女性ホルモンの分泌不全により,若年者では性器の発育障害,成熟女性では骨量の低下,脂質代謝への影響,さらには子宮内膜癌や乳癌の発生などの問題があるので,適切な治療を行う必要がある.無月経や無排卵周期症の治療に際しては,挙児希望のある症例では当然排卵誘発治療が選択されるが,挙児希望のない症例では,性ホルモンの補充療法が行われる1)(表1).
 無月経には,卵胞発育が認められ,ある程度卵巣からのエストロゲンの分泌がある第1度無月経と,卵胞発育がほとんどなく,エストロゲンの分泌のない第2度無月経がある.このうち第2度無月経に対する性ホルモン療法では,エストロゲンの分泌がないので,エストロゲンとゲスターゲンの合剤を一定期間連日内服させたり,エストロゲン製剤を前半期に,後半はエストロゲンとゲスターゲン製剤を併用投与するいわゆるカウフマン療法を行うなど,エストロゲンとゲスターゲンの両者を補充する必要がある.一方,比較的軽症の第1度無月経や無排卵周期症では,卵胞発育によるエストロゲン分泌があるため,ゲスターゲンのみの補充で十分である.一般にホルムストローム療法では,周期の後半の5〜7日間程度,ゲスターゲン製剤を投与する.すでに若干のエストロゲンのプライミングがあるので,周期の後半にゲスターゲン製剤を投与するのみで消退出血が発来する2)

6.黄体機能不全に対するゲスターゲンの投与時期は

著者: 苛原稔 ,   青野敏博

ページ範囲:P.130 - P.131

黄体機能不全の治療
 黄体機能不全には,いまだ明確な定義は確立されていないが,臨床的基準として,①基礎体温測定で高温相が10日未満,②黄体期中期の血中プロゲステロン値が10pg/ml未満,あるいは③子宮内膜日付診で2日以上のずれなどから診断されている.
 黄体機能不全の治療法としては,hCG製剤による黄体刺激法や性ホルモン製剤による黄体ホルモン補充療法が用いられる.hCG製剤による黄体刺激法では,hCG製剤3,000単位を隔日に3回程度投与する.また,性ホルモン製剤による黄体ホルモン補充療法では,経口ゲスターゲン製剤を10日間連続内服させる.いずれも基礎体温が高温化したのを確認してから投与する.

7.月経を早めるためのホルモン投与の時期は

著者: 岩崎信爾 ,   齋藤裕

ページ範囲:P.132 - P.133

 女性の社会進出により,出張や旅行,運動競技会への参加,受験などの種々の理由で月経時期の変更を目的に産婦人科外来を受診する患者はきわめて多い.よって臨床産婦人科医において月経時期の変更は必要不可欠な治療法の一つである.今回,月経周期の変更におけるピットフォールを示しながら正しい治療法を解説していきたい.
 正常月経周期における子宮内膜は排卵に伴う卵巣からのステロイドホルモンの変化により増殖期内膜から分泌期内膜へと変化し,やがてステロイドホルモンの低下とともに機能層が基底層より出血を伴いながら剥離(消退出血)をする.また卵巣性のステロイドホルモンは視床下部や下垂体に作用し,下垂体前葉からのゴナドトロピンの分泌をコントロール(feed back)している.月経時期変更法は上記反応を利用して行われる.

8.未婚無月経女性に対する排卵誘発法は

著者: 齋藤裕

ページ範囲:P.134 - P.135

 無月経や無排卵症に対する排卵誘発剤の使用は,多くは挙児希望の患者に対して行われる方法であり,挙児を希望しない未婚女性の無月経や無排卵症に対する治療法は明確にされていない.未婚女性に対して,どのような方法で月経周期を確立していくかについては,各医師の裁量によることが多く,漫然と排卵誘発剤が使用されていることが少なくない.そこで,挙児を希望しない未婚女性の続発性無月経に対して,どのような治療法の選択が必要なのかについて検証してみたい.

不妊治療

1.第2度無月経にクロミフェン療法は

著者: 木元正和 ,   深谷孝夫

ページ範囲:P.136 - P.137

 クエン酸クロミフェン(CC)は排卵誘発の第1選択薬で,遅延排卵,無排卵周期症,第1度無月経など比較的軽症の排卵障害に対して用いられている薬剤である.基本的には,ゲスターゲン試験により消退出血が確認された症例が適応であり,エストロゲンおよびゲスターゲン投与によりはじめて消退出血が出現するような第2度無月経に対しては適応とならない.しかし,その効果が期待できないにもかかわらず第2度無月経に対してCCを投与している例もみられる.本稿では,そのCCの薬理作用と正しい対処法について述べる.

2.クロミフェンの増量,長期投与は

著者: 木元正和 ,   深谷孝夫

ページ範囲:P.138 - P.140

 クエン酸クロミフェン(CC)は排卵誘発の第1選択薬で,無排卵性周期・希発月経・第1度無月経などに対して広く用いられている薬剤である.CCはエストロゲン受容体の拮抗剤であり,その特性を利用し視床下部からのGn-RH産生を増加させる.さらにGn-RHが脳下垂体性腺刺激ホルモン分泌を促進することにより卵胞が成熟する.CC投与時に留意すべき点は,CCはエストロゲン受容体の拮抗剤で視床下部以外にエストロゲンが作用すべき部位にも影響を与えることである.CC治療では高排卵率にもかかわらず妊娠率が低く,漫然と投与を続けることは望ましくない.本稿では,CC治療時に陥りやすいピットフォールおよび解決法ついて述べる.

3.FSH高値症例へのゴナドトロピン療法は

著者: 宮川勇生

ページ範囲:P.142 - P.143

 FSH高値症例はどのような病態を反映しているのか,とくに卵巣機能の回復,排卵誘発が望まれる症例においてゴナドトロピン療法が妥当な治療法といえるのかを症例を提示して解説する.

4.高度るいそう症例への排卵誘発は

著者: 宮川勇生

ページ範囲:P.144 - P.145

 神経性食欲(思)不振症や体重減少に伴う無排卵,無月経の症例に排卵誘発剤を用いて卵巣機能の回復や妊娠を望むことは,妥当な治療法といえるのかどうかを症例を提示して解説する.

5.PCOSへのゴナドトロピン療法は

著者: 髙橋健太郎 ,   岡田正子 ,   宮﨑康二

ページ範囲:P.146 - P.149

 多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovary syn—drome:PCOS)に対する排卵誘発は薬物療法として内因性のゴナドトロピン(Gn)分泌を促すクロミフェン(CL)療法と外因性Gn療法があり,外科治療としては古典的な開腹卵巣楔状切除術があるが,術後の卵管性癒着の問題があり,近年では腹腔鏡下手術療法が行われている.日常の診療においては,CL療法が第一選択とされているが,CL無効なPCOSが多いのも事実であり,Gn療法が安易に選択されている.しかし,PCOSでは卵胞発育のコントロールが難しく,重篤な卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyperstimulation syn—drome:OHSS)や多胎妊娠がしばしば起こり,これらの副作用防止がPCOSのGn療法で最も重要な課題である.
 今回はPCOS症例にGn療法を行い,OHSSと多胎妊娠をきたした実例を基にPCOSのGn療法の問題点と適切な治療法について解説する.

6.OHSSになりやすい排卵誘発法は

著者: 髙橋健太郎 ,   尾崎智哉 ,   宮﨑康二

ページ範囲:P.150 - P.152

 卵巣過剰刺激症候群(ovarian hyperstimula—tion syndrome:OHSS)は,排卵誘発剤の合併症として発生し,卵巣腫大,腹水あるいは胸水の貯留,血液濃縮および循環血液量減少を3大症状とする症候群である.OHSS発生のリスクファクターとしては外因性あるいは内因性hCGの投与1),高濃度の血中エストラジオール(E2)値2)および多数の未熟発育卵胞3)があり,hMG製剤を使用した排卵誘発治療の際に発生しやすい.
 hMG製剤を用いた排卵誘発治療の対象となるのは,大きく分けて①クロミフェン(CL)無効重度卵胞発育不全症,②体外受精を中心とした補助生殖技術(assisted reptroductive technology:ART)施行時の過排卵処理であるが,とくに近年はARTの普及によって後者の頻度が増してきている.ART時の過排卵処理の場合,とくにその適応が男性不妊症や卵管閉塞のときには,対象患者の卵巣機能は正常であることが多く,hMG製剤を使用した際にOHSSの頻度および重症度はより高くなると考えられる.

7.黄体期hCG投与の注意点は

著者: 関克義 ,   伊藤桂 ,   関谷宗英

ページ範囲:P.153 - P.155

 黄体期の女性にhCGを投与すると,黄体機能が刺激されプロゲステロンなどのステロイドホルモンの分泌が増加し,黄体期が延長する.このhCGの黄体賦活作用は不妊治療に広く取り入れられている.黄体期のhCG投与において問題となるのは,有効性が確立していない病態への投与,卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の発生の増加,長期間の投与による黄体期の延長などであろう.
 以下,黄体期hCG投与の注意点について具体例を提示して解説する.

8.妊娠初期のhCG大量投与は

著者: 関克義 ,   長田久夫 ,   関谷宗英

ページ範囲:P.156 - P.157

 早期流産において,黄体から分泌されるプロゲステロンやリラキシンの血中濃度の低下が認められることがある1).しかし,これらのホルモン変化が流産の結果なのか原因なのか,議論のあるところである.hCGの投与によって黄体機能を賦活し,流産を防止する試みは古くから行われているが,流産に対するhCGの効果を疑問視するものも多い.今回,流産に対する妊娠初期hCG投与のピットフォールについて解説する.

更年期・老年期

1.HRTにピル(経口避妊薬)の流用は

著者: 大澤稔 ,   水沼英樹

ページ範囲:P.158 - P.158

 閉経後女性のQOL改善を目的として,ホルモン補充療法(HRT)が広く行われるようになってきた.HRTは基本的にはエストロゲンとゲスターゲン製剤を同時にあるいは周期的に服用させる方法で,その効果として骨粗鬆症,動脈硬化症,萎縮性腟炎など高齢婦人に特有な疾患の予防や治療が挙げられる.同じエストロゲン製剤とゲスターゲン製剤の合剤には,卵巣機能不全症や月経困難症の治療薬としていくつかの製剤が発売されており,さらに経口避妊薬としてホルモン量を減らした製剤が発売されるようになった.したがって,当然のことながらこれらの製剤が閉経女性を対象としたホルモン補充療法に使えるかどうかが問題となる.
 従来,月経困難症や月経予定日延期の目的で頻用されている卵胞ホルモン・黄体ホルモン合剤には,卵胞ホルモンとして合成エストロゲンであるエチニルエストラジオールやそのメチルエステルであるメストラノールが使われ,また黄体ホルモンとしてノルエチステロンやノルゲストレルが主に用いられている.

2.子宮のある婦人にERTは

著者: 大澤稔 ,   水沼英樹

ページ範囲:P.159 - P.159

 閉経後の骨量減少や高脂血症はエストロゲンの減少や欠落によって引き起こされる.したがって,閉経後女性の骨粗鬆症や動脈硬化症の予防にはエストロゲンの投与が必要となる.しかしながら,エストロゲンは子宮内膜に対して増殖作用を有しており,子宮を有する婦人にとって同薬のみを漫然と投薬し続けると子宮内膜増殖症や子宮内膜癌の発症率を上昇させるとされ,子宮のある女性へのエストロゲン単独投与は原則としてなされるべきではない.
 エストロゲンのこのような作用を拮抗するためにはゲスターゲン製剤(酢酸メドロキシプロゲステロン:MPA)を同時に投薬する.MPAの抗エストロゲン作用はプロゲステロンの約100倍あり,この作用がHRTに伴う子宮内膜癌の発症の予防に貢献する.ゲスターゲン製剤内服中に倦怠感,抑うつ感,乳房緊満感などの症状が強く,どうしても内服できない場合には,十分なインフォームドコンセントを得たうえで投与するかあるいは子宮内膜に対する作用の少ないエストリオール製剤に変更するなどの処置が求められる.

3.HRTの禁忌症例は

著者: 石丸忠之

ページ範囲:P.160 - P.163

 HRTの禁忌症例については経口避妊薬oralcontraceptive(OC)とよく混同される.この理由は両者ともに同じような性ステロイド剤が使用されていることから,両者の生物学的作用はほぼ同じであると考えるからである.1999年の秋より発売された低用量ピルには17の禁忌事項が挙げられているので,HRTにおいても多くの禁忌事項が存在するであろうと考える人はけっして少なくない.しかしHRTとOCでは使用されるestro—gen (E)とprogesterone(P)の性質が異なるので,結果として異なる生物学的作用が生じるのである.
 HRTに用いられるEはnon-alkylated Eとよばれるもので(conjugated equine estrogenやestradiol),一方,OCにはalkylated Eであるethynylestradiolが用いられている(図1).non—alkylated Eはalkylated Eと比較して,心血管系,脂質代謝および糖代謝に対してよりよい影響を与える1-3).またP剤もHRTとOCでは異なり,HRTでは17—OH-P系(medroxyprogester—one acetate:MPA)が,一方,OCでは男性ホルモン作用をもつ黄体ホルモンである19—nortes—tosterone系が用いられている.

4.HRT中の定期検査は

著者: 石丸忠之

ページ範囲:P.164 - P.166

 HRTは経口避妊薬と比較してリスク因子となる疾患(病態)の数が少なく,またその影響の程度も少ない.HRT施行中の定期検査の内容は,発生する可能性の高い副作用やHRTがリスク因子となる疾患を念頭に入れたものとなる.本稿ではHRT施行時の検査項目を列挙し(表1),それについての解説を加える.なお以下に述べる検査はHRT施行前にも行う.また施行中の検査間隔は骨量測定を除くと3〜6か月くらいが妥当である.

5.エストロゲン+アンドロゲンデポー剤の長期連用は

著者: 林雅敏

ページ範囲:P.168 - P.170

 エストロゲン+アンドロゲンデポー剤は更年期障害,卵巣欠落症状,骨粗鬆症の治療に用いられる.本剤の長期連用は,男性化徴候や薬物依存症の副作用をもたらすことがある.

その他

1.GnRHアゴニストの6か月をこえる投与は

著者: 太田博明 ,   牧田和也

ページ範囲:P.172 - P.173

 ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)のアミノ酸配列の一部を置換したGnRHアゴニスト製剤は,子宮内膜症および子宮筋腫の治療薬として近年わが国でも頻用されている.本剤の作用機構は,下垂体におけるGnRH receptorのdown regula—tionにより血中エストロゲンレベルを閉経期に近いレベルまで抑制することにある.そのため子宮内膜症および子宮筋腫に対して治療効果を発揮するが,その一方でエストロゲンの低下により骨代謝に悪影響があることが,欧米では早期から指摘1-3)されてきた.わが国でも1990年代より,エストロゲンが低下する閉経期以降に増加する閉経後骨粗鬆症が注目され始め,GnRHアゴニスト製剤による骨代謝への影響についても考慮されるようになった.
 今日GnRHアゴニスト製剤の投与期間は最大6か月とされている.これは6か月間のGnRHアゴニスト製剤による治療で若干の差はみられるが骨量は最大7〜8%減少4,5)し,治療終了後6か月の時点で完全に骨量が回復する2,3)との多くの報告に基づくものと思われる.しかし治療終了後6か月では完全に回復するとはいえないという報告4,5)もあるため,現時点では6か月以上の長期投与に関してはコンセンサスが得られていない.現在の用量では6か月以上の長期投与が容認される可能性は今後も低いものと思われる.

2.子宮筋腫へのGnRHアゴニスト投与の目的は

著者: 太田博明 ,   牧田和也

ページ範囲:P.174 - P.175

 子宮筋腫は子宮の筋層より発生する良性腫瘍で,婦人科の腫瘍のなかでも最も多いものの一つである.子宮筋腫の多くは無症候性で,検診などで偶然発見されるものも多いが,過多月経,月経痛,腰痛などの随伴症状を伴うものも少なくなく,日常臨床では治療の対象となる場合も多々みられる.子宮筋腫の根治的治療はいうまでもなく外科的治療(手術療法)(表1)であるが,近年保存的治療法として,ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)アゴニスト製剤も頻用されている.
 そこで本稿では,子宮筋腫に対するGnRHアゴニスト投与の目的について改めて検証してみたい.

3.プロラクチン高値ですぐブロモクリプチン投与は

著者: 綾部琢哉 ,   森宏之

ページ範囲:P.176 - P.178

 高プロラクチン(PRL)血症は,不妊症や月経不順などの症例で頻繁に遭遇する疾患である.PRLを低下させる薬物療法としてブロモクリプチンやテルグリドなどのドパミン作動薬が汎用されている.しかしながら高PRL血症の原因にはさまざまなものがあり,やみくもにドパミン作動薬を選択することは,効果に乏しいばかりでなく危険を伴うこともあり得る.したがって必ず治療開始前に病因の究明を試みることが必要である.

4.ブロモクリプチンの副作用軽減法は

著者: 綾部琢哉 ,   森宏之

ページ範囲:P.179 - P.179

 高プロラクチン血症に対する薬物療法として現在用いられているドパミン作動薬には,メシル酸ブロモクリプチンとテルグリドがあるが,いずれも麦角アルカロイドである.麦角アルカロイドはリゼルグ酸を骨格としてもち,その骨格や側鎖を修飾することにより得られる誘導体はさまざまな作用をもつ1).これはそれら誘導体の基本構造がノルアドレナリン,ドパミン,セロトニンなどの生体アミンの構造と類似性をもつため,それらの受容体と結合し,作動薬,部分作動薬,拮抗薬などとして作用するためと考えられる.
 たとえば,エルゴタミンやエルゴトキシンは強力な平滑筋刺激薬で血管・子宮を収縮させ,α受容体を遮断する.メシル酸ジヒドロエルゴタミンは片頭痛や起立性低血圧の薬剤として,メシル酸ジヒドロエルゴトキシンは脳循環改善薬として,マレイン酸メチルエルゴメトリンは子宮収縮薬として,それぞれ臨床応用されており,LSDは向精神作用を有する.

5.タモキシフェンの子宮内膜に対する作用は

著者: 角田肇 ,   西田正人

ページ範囲:P.180 - P.182

 タモキシフェン(一般名:クエン酸タモキシフェンtamoxifen citrate,商品名:ノルバデックスNolvadex)は非ステロイド系の抗エストロゲン作用を有する経口薬である.タモキシフェンはアメリカで1978年に乳癌の治療に認可されて以来,75,000人以の臨床治験の結果から閉経前・後の乳癌患者ともに再発までの期間,生存期間に改善がみられることが証明されており1),経口投与という容易な服用法と少ない副作用のために,乳癌患者の補助療法として本邦でも広く用いられている.
 ところが,タモキシフェンを長期服用している患者に子宮内膜ポリープ,子宮内膜増殖症,子宮内膜癌などの内膜疾患が発生し,性器出血が止まらないことがある.われわれ産婦人科医はこのような患者を診察するにあたっては,子宮内膜癌をはじめとする内膜疾患の存在を念頭に置く必要がある.

6.ピルの乳汁分泌への影響は

著者: 田中奈美 ,   西田正人

ページ範囲:P.184 - P.185

 経口避妊薬(ピル)は1960年代初頭に欧米で認可された後も研究と改良が重ねられ,欧米では避妊法の主流となっているが,日本では情報の不足や,認可が大幅に遅れたこととも関連して,避妊法の約1%(1998年)を占めるにすぎない1).1999年9月に低用量ピルがようやく認可され,今後使用者が増加する可能性がある.この際問題となるのが授乳中のピルの使用である.授乳中の患者がコンドーム以外の避妊法を求めて来院した場合,産褥期のIUDは子宮穿孔の危険性や,自然抜去しやすいといった理由から,ピルが処方されることが考えられる.

連載 カラーグラフ 知っていると役立つ婦人科病理・8

What is your diagnosis?

著者: 藤田美悧 ,   荒川三紀雄 ,   清水幹雄 ,   清水道生

ページ範囲:P.115 - P.117

症例1:43歳,女性
 帯下を主訴として受診したため,子宮頸部の擦過細胞診が行われた.Fig 1はそのPapanicolaou染色である.また,Fig 2は同疾患の自然尿細胞診のPapanicolaou染色(左)およびGiemsa染色(右)である.
 1.Fig 1と2の矢印で示すものは何か.

ARTシリーズ・10

経産婦と未産婦ではART成功率に相違があるか?

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.123 - P.123

 図はARTを行った女性の年代別および経産・未産別によるART成功率を示す.経産婦にみる過去の妊娠は自然妊娠の結果である場合もあり,またARTの結果である場合もある.各年齢層で未産婦がARTによる生存出産児をもうける割合は経産婦に比較してより低い.

ARTシリーズ・11

不妊症の原因はARTの成功率に影響を与えるか?

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.145 - P.145

 図は不妊症の原因別によるART生存出産率を比較したものである(診断についてはARTシリーズ・9の図を参照).さまざまな不妊症診断に基づく成功率には大した差異はみられず,全国平均の成功率である22.5%の周辺にある.さらに,これらの診断名は不正確な定義に基づいている可能性もあり,もし差異があったとしてもその意味は不明である.

ARTシリーズ・12

移植胚数が多いほどART成功率は高くなるか?

著者: 矢沢珪二郎

ページ範囲:P.166 - P.166

 図はARTにより移植した胚の数とその結果生まれた生存出産数との関係を示す.女性が年長になるにつれて成功率は減少し,移植胚数は増加する.したがって,成功率と移植胚数の関連をより明瞭にするために,図では対象となる女性を35歳以下に限った.しかし,その傾向はすべての年齢層に共通である.生存出産数と多胎の数は,合計3個までは移植胚の数に応じて増大した.移植胚が3個以上になると,生存出産数にはほとんど変化はないが,多胎出産数は全体としてやや増加する.

OBSTETRIC NEWS

アンピシリン耐性菌による新生児敗血症の増加

著者: 武久徹

ページ範囲:P.186 - P.187

 B群レンサ球菌(GBS)敗血症の予防(MMWR45(RR−7):1),preterm PROM(PPROM)の際の母子の予後改善などの目的で妊娠または分娩中に抗生物質を母体に投与する例が増加している.その結果,新生児GBS敗血症の減少(AJOG180:S84,1999;MMWR 47:665,1998)やPPROM後の潜伏期延長,母子の罹患率が低下する(ACOG Practice Bull No.1,June 1998)ことが明らかにされている.しかし,これらの抗生物質投与による影響で,抗生物質耐性菌による新生児敗血症が増加することが懸念されている.
 Mercerら(テネシー大学メンフィス校)は,1997年7月から1998年2月までにShelby郡の6つの病院で出生した8,657例を対象に,陣痛発来前と分娩中の母体抗生物質投与とアンピシリン耐性菌による新生児敗血症(血液または脳脊髄液培養陽性)の関係を調べた.その結果,102例の新生児敗血症(発生率1.2%)(早産児77%)中70%は分娩前および分娩中,54%は分娩中に抗生物質が投与された.早産児は満期産児に比較し,新生児敗血症発症率が19.3倍(5.7%対0.3%,p<0.001)であった.

妊娠糖尿病—米国糖尿病学会の新しい診断基準の問題点

著者: 武久徹

ページ範囲:P.194 - P.195

 妊娠中に耐糖能の低下を示す妊娠糖尿病(GDM)を診断するために,妊婦の危険因子を考慮して,スクリーニング候補者が選別されてきた.しかし,対象妊婦(とくに人種)によって,GDM妊婦の約半数はとくに危険因子を持っていないため,危険因子に基づくスクリーニングの方法では,かなりのGDM妊婦が診断できないことは明らかである(OG 73:557,1989).したがって,妊婦全員にGDMスクリーニングを行うべきだという意見がある.しかし,GDMスクリーニングを行うことの利点は証明されていなく(表1)(AJOG 180:S36),スクリーニングの対象に関してもさらに研究が必要である(ACOG Tech Bull No.200,December 1994).
 次に,GDMスクリーニングの方法やGDMの診断に関しても異論がある.スクリーニングは感度(GDM妊婦がスクリーニング陽性となる率)と特異度(GDMがないことを正しく判定できる率)が高い検査が望ましい.北米で広く行われている50gブドウ糖投与試験(glucose challenge test)に関し,Rustら(ミシシッピー大学)も,50 g糖投与試験がGDMスクリーニングとして感度と特異度が高い試験であることを報告している(表2)(J Perinatol 18:49,1998).

産婦人科キーワード・47

パピローマウイルスと子宮頸癌

著者: 西村正人

ページ範囲:P.190 - P.190

語源
 パピローマウイルスpapilloma virusはパポバウイルス科papova virusに属する小型のウイルスであり,2本鎖環状DNAをもち,正20面体粒子を構成する.papillomaとは英語で「乳頭腫」を意味し,感染するとヒト,ウシ,ウサギなどに乳頭腫を作ることからこの名がつけられた.Papova—virusはpapillomavirus,polyomavirus,SV 40(vacuolating agent)の頭文字からその名が付けられたものであるが,パポバウイルス科のなかでヒトに対して腫瘍を作るものはhuman papil—loma virus(HPV)のみである.

産婦人科キーワード・48

遺伝子標的法:ジーンターゲッテイング

著者: 安井敏之

ページ範囲:P.191 - P.191

ジーンターゲッテイングとは
 ジーンターゲッティングgene targetingとは「遺伝子標的法」と訳され,目的とする遺伝子を特異的に破壊し,不活化された個体を作成する技術であり,遺伝子の機能解析や劣性遺伝疾患のモデル動物作成に有効な手法として,生物学,基礎医学の広範な分野で注目されている.

病院めぐり

石川県立中央病院

著者: 矢吹朗彦

ページ範囲:P.192 - P.192

 石川県立中央病院は,加賀百万石の城下町 金沢の北西に位置し,一昨年に発足50年を迎えました.今の病院は,昭和51年に医療の進歩と需要の変化に対応するために現在地へ新築移転したものです.県内医療機関では対応が難しい特殊不採算部門の担当に重点をおき,ベッド数662床(精神科を含まず)を有し,105名の医師が勤務しています.この病院で特筆すべきことは,85,312cm2という広大な敷地に,1,300台を収容できる駐車場を完備していることです.
 金沢の街は金沢駅の南側に発展し,駅より北側にあたる金沢港までの4kmが,ほぼ幅2kmにわたり区画整理事業のためについ最近まで開発が禁止されていました.そのためこの地域には,駅前繁華街と背中合わせであるにもかかわらず,美しい田と梨畑が広がっていました.この手付かずの土地は街中に高速道路,幹線道路の建設を可能にし,たんぼの真ん中にたっぷりとした駐車場を持つ病院を出現させたわけです.太平洋側の都市からみれば信じられない開発のテンポは,この地方が単なる田舎であったということと,田畑を守る雪国の根気強さと伝統へのこだわりを強く残していたことにほかならないと考えます.

大阪労災病院

著者: 山嵜正人

ページ範囲:P.193 - P.193

 本院は,労働福祉事業団が全国で27番目の病院として昭和37年4月,大阪府堺市に開設した病院です.西に堺臨海工業地帯,東に生駒・金剛連山,西南には世界最大級の仁徳陵,北に金岡公園があります.設立時は診療科10科,病床数512床で開設されましたが,その後,地域の発展とともに病院施設,診療体制の拡充を順次行い,現在では18診療科,762床を有する全国労災病院一の規模と,高い医療水準を誇る地域の中核病院に成長しています.現在,26学会の研修施設に認定され,各専門医,認定医,指導医により臨床研修が行われています.
 病院の特色としては,以下の点を挙げることができます.

誌上Debate・8

preterm PROMにおける羊水補充療法の是非

著者: 天野完 ,   中山摂子

ページ範囲:P.198 - P.202

 是 破水の時期が早期(preterm PROM:pPROM)であるほど新生児死亡の頻度は高く,24週以下では50%以上に及ぶ.未熟性に加え肺低形成が問題になり,ヒトでは16〜24週のcanalicular phaseでの羊水過少と肺低形成との関連が示唆されている(Moessingerら,1986年).羊水過少となれば胸郭の動きは制限され,肺胞,羊膜腔の圧較差は増加し,肺胞液が流出することになり,肺低形成の病態に関与する.また破水後には膀帯圧迫による循環障害の頻度は高まり容易に胎児低酸素症・アシドーシスが発症する.したがって,破水に伴う羊膜腔の減少を代用人工羊水の注入(amnioinfusion)により回避し得ればこれらのリスクを軽減できる可能性がある.pPROMでのanmioinfusionのアイディアはOgitaら(1988年)の“PROM-fense”の開発によるが,その後経腹的,経腔的アプローチによるamnioin-fusionが試みられている。
 筆者らはpPROMの管理に積極的にanmioin-fusionを行っている.待機療法を考慮した28週未満のpPROM 77例で45例,58%(プロムフェンス26例,経腹10例,経腟9例)にanmioin-fusionを行ったのでそのベネフィットをまとめた.

症例

保存的手術とMEA療法により寛解となし得た卵巣絨毛癌の1例

著者: 塩見ひろ美 ,   井川佐紀 ,   木村光宏 ,   高橋久寿 ,   日野明子

ページ範囲:P.203 - P.207

 卵巣絨毛癌は比較的まれである.今回われわれは右卵巣原発の絨毛癌の1例を経験したので報告する.症例は21歳の大学生で,下腹部腫瘤のため近医より紹介され初診した.下腹部全体が卵巣由来の腫瘍によって膨隆し,圧痛がみられた.尿中妊娠反応が陰性であったため,術前には絨毛性疾患を疑えないまま開腹術を施行した.右卵巣由来の赤褐色で非常に軟らかい腫瘍を認め,子宮漿膜面や広間膜に浸潤がみられた.妊孕性温存のため右付属器切除術にとどめ,術後病理組織診断は卵巣絨毛癌(純粋型)であった.術後胸部CTで両側肺野に転移巣を認めたため,MEA療法(MTX,etoposide,Act-D併用)を行った.4コース終了後にhCG—β(CTP)(EIA)値は陰性化し細胞効果も陰性となり,さらに4コース追加し退院した.退院後約1年2か月現在,再発を認めず,正常卵巣周期も回復している.本症例のMRI所見は卵巣絨毛癌として初めての報告であり,今後の診断の参考となるだろう.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

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