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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻2号

2000年02月発行

今月の臨床 ホルモン療法のピットフォール—あなたの方法は間違っていませんか

更年期・老年期

1.HRTにピル(経口避妊薬)の流用は

著者: 大澤稔1 水沼英樹1

所属機関: 1群馬大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.158 - P.158

文献概要

 閉経後女性のQOL改善を目的として,ホルモン補充療法(HRT)が広く行われるようになってきた.HRTは基本的にはエストロゲンとゲスターゲン製剤を同時にあるいは周期的に服用させる方法で,その効果として骨粗鬆症,動脈硬化症,萎縮性腟炎など高齢婦人に特有な疾患の予防や治療が挙げられる.同じエストロゲン製剤とゲスターゲン製剤の合剤には,卵巣機能不全症や月経困難症の治療薬としていくつかの製剤が発売されており,さらに経口避妊薬としてホルモン量を減らした製剤が発売されるようになった.したがって,当然のことながらこれらの製剤が閉経女性を対象としたホルモン補充療法に使えるかどうかが問題となる.
 従来,月経困難症や月経予定日延期の目的で頻用されている卵胞ホルモン・黄体ホルモン合剤には,卵胞ホルモンとして合成エストロゲンであるエチニルエストラジオールやそのメチルエステルであるメストラノールが使われ,また黄体ホルモンとしてノルエチステロンやノルゲストレルが主に用いられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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