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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻2号

2000年02月発行

今月の臨床 ホルモン療法のピットフォール—あなたの方法は間違っていませんか

その他

5.タモキシフェンの子宮内膜に対する作用は

著者: 角田肇1 西田正人1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系産婦人科

ページ範囲:P.180 - P.182

文献概要

 タモキシフェン(一般名:クエン酸タモキシフェンtamoxifen citrate,商品名:ノルバデックスNolvadex)は非ステロイド系の抗エストロゲン作用を有する経口薬である.タモキシフェンはアメリカで1978年に乳癌の治療に認可されて以来,75,000人以の臨床治験の結果から閉経前・後の乳癌患者ともに再発までの期間,生存期間に改善がみられることが証明されており1),経口投与という容易な服用法と少ない副作用のために,乳癌患者の補助療法として本邦でも広く用いられている.
 ところが,タモキシフェンを長期服用している患者に子宮内膜ポリープ,子宮内膜増殖症,子宮内膜癌などの内膜疾患が発生し,性器出血が止まらないことがある.われわれ産婦人科医はこのような患者を診察するにあたっては,子宮内膜癌をはじめとする内膜疾患の存在を念頭に置く必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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