臨床婦人科産科54巻3号

2000年03月発行

今月の臨床 新生児外科の最前線—産科医としての必須知識

新生児外科の麻酔と術前・術後管理の要点

著者： 太城力良¹ 柳本富士雄¹

所属機関： ¹兵庫医科大学麻酔科

ページ範囲：P.232 - P.234

文献概要

新生児外科疾患の種類
　超音波診断技術の進歩により，多くの疾患が出生前に診断可能となった．一般に，出生前に診断される疾患は出生後に診断される同じ疾患より重症である．とくに，羊水異常，胎児水腫を伴うものは重症度が高く，在胎中からの治療が必要となる．新生児外科疾患（表1）を出生前診断した場合は，①出生前の胎児管理，②出生児の蘇生の必要性，③搬送中の感染・低体温などを考慮し，専門施設への母体搬送と予定分娩が望ましい．