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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻4号

2000年04月発行

今月の臨床 生殖内分泌と不妊診療の最新データ

思春期

2.思春期の発達過程

著者: 金子利朗1 早稲田智夫1 牧野田知1

所属機関: 1金沢医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.338 - P.345

文献概要

 性機能の発現,すなわち乳房発育,陰毛発生などの第2次性徴出現に始まり,初経を経て第2次性徴の完成と月経周期がほぼ順調になるまでの期間と定義される思春期1)は,胎児期に形成された卵巣が10年近くにも及ぶ長い眠りからさめ活動を開始する時期といえる.思春期の発現には環境因子の働きが大きな影響を与えるといわれ,思春期を代表する出来事といえる初経の発来年齢は,時代の進化とともに洋の東西を問わず若年化してきた(図1).わが国の現在の初経年齢は12〜13歳前後であり,したがって初経を中心とする思春期とは8〜9歳ごろから17〜18歳ごろまでになる.
 なお,英語では第2次性徴が出現し身長の伸びが止まるまでの身体的発育をpuberty,それにともなう心理社会的発育期をadolescenceと二つに分ける考えもあるが,日本では両者を区別せず思春期という単一の語が使用されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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