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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻4号

2000年04月発行

文献概要

今月の臨床 生殖内分泌と不妊診療の最新データ 思春期

5.性分化異常

著者: 石塚文平1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学産婦人科

ページ範囲:P.362 - P.371

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 性の決定は個人の表現型の分化,発達を規定する遺伝的プログラムの時間的,空間的支配のもとに行われる.この過程には性腺の形成,性管,外性器の分化,2次性徴の出現,配偶子形成能の獲得などが含まれる.このうち性腺の形成は個体発生における最初の性分化過程であり,性管,外性器の分化や2次性徴の出現は,性腺由来のホルモンを必要とする.
 性腺は両性に共通の未分化性腺として出現し,その後,性染色体により精巣もしくは卵巣へと分化する.一般にY染色体が存在すれば性腺は精巣に分化する.胎児精巣は性管,外性器の男性化を起こす.すなわち,胎生期のLeydig細胞から分泌されるtestosterone(テストステロン)が作用して,Wolff管から精巣上体,精管,精嚢などが誘導される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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