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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻4号

2000年04月発行

今月の臨床 生殖内分泌と不妊診療の最新データ

性成熟期

5.PCOS

著者: 松崎利也1 苛原稔1 青野敏博1

所属機関: 1徳島大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.416 - P.424

文献概要

 現在,PCOS(polycystic ovary syndrome:多嚢胞性卵巣症候群)と呼ばれている症候群は,SteinとLeventhal1)により1935年に初めて報告された.彼らは,両側卵巣の嚢胞性腫大,無月経,男性型多毛,肥満の臨床症状を備えるものをStein-Leventhal症候群としていた.その後の内分泌学的な検討から,Stein-Leventhal症候群はLHや男性ホルモンの過剰分泌が特徴であること,月経異常患者のうちこれらの内分泌学的特徴を備える者が多いことがわかった.現在では,多毛,肥満を伴わない者も含めて多嚢胞性卵巣症候群として扱うことが多くなっている.本症候群の患者は,不妊治療に際して視床下部性の排卵障害の患者とは異なる反応を示すため,その特徴を理解したうえで治療することが重要である.本稿ではPCOSの不妊診療に必要なデータを集め解説を加えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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