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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻4号

2000年04月発行

今月の臨床 生殖内分泌と不妊診療の最新データ

性成熟期

7.多毛と男性化症

著者: 坂田正博1 田坂慶一1 村田雄二1

所属機関: 1大阪大学医学部産科婦人科

ページ範囲:P.432 - P.435

文献概要

 アンドロゲンは卵巣と副腎で産生され,その過剰は,多毛hirsutism,にきび,無月経,男性化徴候を呈する.そのなかでも多毛がアンドロゲン過剰の場合に最初に出現する症状である.今回は,多毛を中心として解説する.
 多毛とは,通常女性に発毛のみられない部位すなわちアンドロゲンに依存して発毛がみられる部位に毛が存在することと定義される.その部位とは,正中を中心とした上唇,顎,前胸部,上腹部,下腹部,背部,腰部,また前腕背側や大腿内側である.うぶ毛lanugo,眉毛,まつ毛の発毛はアンドロゲンに依存しない.腋毛,陰毛は副腎由来のアンドロゲンに依存する傾向がある.逆に頭髪はアンドロゲンによって,とくに側頭部で退行する.多毛には,にきび,月経不順・無月経を伴うことも少なくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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