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文献概要
今月の臨床 ハイリスク分娩の管理指針 合併症妊婦の分娩管理
4.感染症—児への感染リスクの回避
著者: 小島俊行1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院産科婦人科
ページ範囲:P.700 - P.704
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単純ヘルペスウイルスには1型(HSV−1)と2型(HSV−2)があり,HSV−1は目・口・脳などの上半身とときに性器に感染するが,HSV−2はほとんど性器などの下半身にしか感染しない.ただし,本邦の女性性器ヘルペスの40%はHSV−1による1).生児ヘルペスは約2/3がHSV−1により,約1/3がHSV−2により発症している.胎内感染による胎児奇形の発症はごくまれである.妊婦において,HSV−2による性器ヘルペスが増加している.
分娩時に性器ヘルペスを合併し,経腟分娩を行った場合,初感染では児の50%が新生児ヘルペスを発症し,再発型では1〜3%に発症したといわれている.この理由は,初感染では再発型に比べて病巣が広いことと,ウイルス量が多いことと,胎児に移行する抗HSV-IgG抗体が少ないことであると説明されている.
単純ヘルペスウイルスには1型(HSV−1)と2型(HSV−2)があり,HSV−1は目・口・脳などの上半身とときに性器に感染するが,HSV−2はほとんど性器などの下半身にしか感染しない.ただし,本邦の女性性器ヘルペスの40%はHSV−1による1).生児ヘルペスは約2/3がHSV−1により,約1/3がHSV−2により発症している.胎内感染による胎児奇形の発症はごくまれである.妊婦において,HSV−2による性器ヘルペスが増加している.
分娩時に性器ヘルペスを合併し,経腟分娩を行った場合,初感染では児の50%が新生児ヘルペスを発症し,再発型では1〜3%に発症したといわれている.この理由は,初感染では再発型に比べて病巣が広いことと,ウイルス量が多いことと,胎児に移行する抗HSV-IgG抗体が少ないことであると説明されている.
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