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臨床経験
新しいエストラジオール測定キットの基礎的および臨床的検討
著者: 髙橋健太郎1 宮﨑康二1
所属機関: 1島根医科大学医学部産科婦人科
ページ範囲:P.721 - P.726
文献購入ページに移動 ホルモン補充療法(HRT)の普及に伴い,血中のエストラジオール(E2)測定は治療上重要であるが,結合型エストロゲン(CE)投与患者において,測定されたE2値は正確な血中E2値を反映していないのではないかという疑問がある.今回,E2以外のエストロゲンおよびその誘導体に対する交差反応性の低いCoat-Count Estradiol−6 kit(E2—HRTキット)の基礎的および臨床的検討を行った.基礎的検討の結果,最小検出感度は10pg/mlであり,再現性試験も良好であった.患者血清における従来のCoat-Count Estradiol kitとの比較検討の結果,コントロール群およびE2投与群においては両キット間に血中E2濃度の解離はほとんど認められなかったが,CE投与群においては50%に解離が認められた.以上より,E2HRTキットはE2以外の成分と交差反応性はきわめて少なく,HRT施行時における結合型エストロゲン投与時の血中E2濃度を正しく反映していると推察される.
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