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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻6号

2000年06月発行

連載 OBSTETRIC NEWS

新生児GBS敗血症予防—CDCの二戦略の有効性

著者: 武久徹

ページ範囲:P.828 - P.829

文献概要

 早発型新生児B群レンサ球菌(GBS)敗血症の垂直感染を防止する方法として,一定の基準で候補者を選択し,分娩中に抗生物質を投与する方法が採用されている.しかし,オーストラリアで30,000例の妊婦を対象にした研究で,培養陽性妊婦全例に分娩中に抗生物質を投与しても,新生児GBS感染症は出生児1,000例中0.5例でゼロではなかったことが報告されている(Aust NZ J OB31:119,1991).新生児GBS敗血症を防止するために妊婦全例にGBS培養を行い,検査結果に基づいて治療をするか,危険因子に基づいて治療をするかについて結論が出ない状態で,1996年6月に米国防疫センター(CDC)から二つの戦略が勧告された.
 CDCの勧告で,どの程度の新生児GBS敗血症が予防できるか,費用効果の問題,GBS以外の新生児感染の問題など,いまだ結論が出ていない問題が残されているが,二戦略の有用性と問題点を検討した研究が発表されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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