文献詳細
今月の臨床 避妊法—問題点とその対策
避妊法の基礎知識
文献概要
はじめに
避妊法については,今世紀,さまざまな技術革新が行われた1,2,3).1920年代のIUD,1950年代の経口避妊薬,1960年代の腹腔鏡不妊手術がその代表である.こうした避妊法を利用する上では,利用者と社会の利益を最大化するために,避妊の安全性とともに,避妊効果,副作用による健康障害,簡便性など,危険(リスク)と利益(ベネフィット)を総合的に評価することが求められる4).その際,さらに得られる純利益(ベネフィットからリスクを差し引いたもの)が,利用者ないし社会が負担する費用に見合うものであるかどうかも,重要な条件となる.
したがって,現在利用できる避妊法について,それぞれこれらの情報を正確に把握するとともに,比較検討を行い,最善の方法が選択できるように支援することが専門家の重要な役割となる.しかしながら,わが国だけでなく,国際的にもこうした情報提供に基づく意思決定(informeddecision)は,十分に行われていない.そこで避妊法のリスク,ベネフィット,さらにコストを総合的に考える枠組みについて検討を行った.
避妊法については,今世紀,さまざまな技術革新が行われた1,2,3).1920年代のIUD,1950年代の経口避妊薬,1960年代の腹腔鏡不妊手術がその代表である.こうした避妊法を利用する上では,利用者と社会の利益を最大化するために,避妊の安全性とともに,避妊効果,副作用による健康障害,簡便性など,危険(リスク)と利益(ベネフィット)を総合的に評価することが求められる4).その際,さらに得られる純利益(ベネフィットからリスクを差し引いたもの)が,利用者ないし社会が負担する費用に見合うものであるかどうかも,重要な条件となる.
したがって,現在利用できる避妊法について,それぞれこれらの情報を正確に把握するとともに,比較検討を行い,最善の方法が選択できるように支援することが専門家の重要な役割となる.しかしながら,わが国だけでなく,国際的にもこうした情報提供に基づく意思決定(informeddecision)は,十分に行われていない.そこで避妊法のリスク,ベネフィット,さらにコストを総合的に考える枠組みについて検討を行った.
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