icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科54巻9号

2000年09月発行

今月の臨床 思春期外来—診療上の留意点

総論

4.思春期の心理

著者: 宮本信也1

所属機関: 1筑波大学心身障害学系

ページ範囲:P.1081 - P.1083

文献概要

はじめに
 思春期の子どもたちが示す心理的問題は,発達する過程での正常の悩みから精神病レベルのものまで多彩である(表1)1,2).しかも,個人の間で病状が多彩であるだけでなく,その多彩な病状が一人の患者の中で変化してみられるという特徴がある.このような二重の多彩さが,思春期の子どもたちの示す精神的問題を理解することを困難にしている.
 思春期の子どもたちが示す通常の悩みから精神病様の状態までのこうした心理的混乱状態は,思春期の心理的特性と身体的特性を背景としていると考えられることが多く,しばしば思春期危機という用語で呼ばれる.したがって思春期心性の特徴を理解することが,この年代の子どもたちの心理的問題を理解する鍵となる.ここでは個々の心理的問題を理解するための基本となる思春期の心理的特性について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら