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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻1号

2001年01月発行

原著

自然閉経後女性のエストロゲン補充療法前後における血漿中ホモシステイン濃度の変化についての検討

著者: 星本和倫1 大藏健義1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院産婦人科

ページ範囲:P.76 - P.79

文献概要

 血漿中ホモシステイン濃度の上昇は心血管系疾患の独立した危険因子であることが知られている.また,閉経後は,心血管系疾患のリスクが上昇し,ERTはそのリスクを低下させることも周知のとおりである.そこで,ERT前後において,自然閉経後女性のホモシステイン濃度がいかに変化するかを検討した.このとき,ERT前のホモシステイン濃度が10μmol/l(正常上限)以下の群(A群)と以上の群(B群)に分けた.ERT後,A群ではホモシステイン濃度が有意に上昇しており,B群では有意に低下していた.ホモシステイン濃度が高く,心血管系疾患のリスクが高いと思われるB群では,ERTはホモシステイン濃度を有意に下げ,そのリスクを低下させる可能性が示唆された.しかし,エストロゲンのホモシステインに対する影響については不明な点が多く,さらなる検討が望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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