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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻12号

2001年12月発行

原著

当科における若年子宮体癌の臨床的検討—特に妊孕性温存を施行した症例について

著者: 橋本歳洋1 山田秀和1 渡辺尚文1 高野芳正1 森村豊1 栁田薫1 佐藤章1

所属機関: 1福島県立医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.1366 - P.1370

文献概要

 近年,子宮体癌は増加しており,それに伴い若年子宮体癌も増加傾向にあるとされ,われわれも1990年〜2000年の11年間に40歳未満の子宮体癌患者を12例経験した.そのうち8例に初回治療で根治術を施行し,4例に妊孕性の温存をはかり,ホルモン療法(medroxyprogesteron acetate療法:以下,MPA療法)を施行した.初回治療として根治術を施行した8例はいずれも無病生存している.また,MPA療法を行った4例のうち1例はその後妊娠し,健児を得ているが,2例はMPA療法後に再燃し根治術を施行,1例は異型増殖症で治療中である.健児を得たという報告が散見されるようになってきたが,保存療法は安易に施行すべきではなく,その適応を守ることが大事であり,慎重な管理が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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