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今月の臨床 腹腔鏡下手術—知っておくべき最新情報 概説
2.腹腔鏡下手術のトレーニングシステム
著者: 寒河江悟1 藤井美穂1
所属機関: 1札幌医科大学産婦人科学講座
ページ範囲:P.228 - P.230
文献購入ページに移動はじめに
腹腔鏡下手術は,患者への侵襲をより小さくするminimally invasive surgeryであること,術後疼痛を軽減し入院日数の短縮化,早期社会復帰の実現など,QOLを重視する近年の医療の流れに合致し,急速な発展を続けてきた1,2).今後さらに,現在行われている開腹手術例の多くが腹腔鏡下手術に移行するであろうと考えられており,その件数は増加の一途をたどると予想されている.
しかし,腹腔鏡下手術の普及にともなって浮かび上がってきた問題の一つに,トレーニングシステムがある.腹腔鏡下手術は遠近感に乏しい二次元の平面画像をみながら,トロッカー孔を通した機器を用いて行う術式であり,術野に合わせて特殊な機器や器具を使用することになる.また,術者を中心としたスタッフ全体の息の合ったチームワークが必要である.したがって技術の習得,向上には,一般手術と同様あるいはそれ以上に充実した教育とトレーニングシステムが必要になる3).
腹腔鏡下手術は,患者への侵襲をより小さくするminimally invasive surgeryであること,術後疼痛を軽減し入院日数の短縮化,早期社会復帰の実現など,QOLを重視する近年の医療の流れに合致し,急速な発展を続けてきた1,2).今後さらに,現在行われている開腹手術例の多くが腹腔鏡下手術に移行するであろうと考えられており,その件数は増加の一途をたどると予想されている.
しかし,腹腔鏡下手術の普及にともなって浮かび上がってきた問題の一つに,トレーニングシステムがある.腹腔鏡下手術は遠近感に乏しい二次元の平面画像をみながら,トロッカー孔を通した機器を用いて行う術式であり,術野に合わせて特殊な機器や器具を使用することになる.また,術者を中心としたスタッフ全体の息の合ったチームワークが必要である.したがって技術の習得,向上には,一般手術と同様あるいはそれ以上に充実した教育とトレーニングシステムが必要になる3).
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