文献詳細
連載 婦人科腫瘍切除標本の取り扱い方・2
文献概要
はじめに
婦人科腫瘍切除標本の取り扱い方の中で,術中迅速標本であっても,通常の切除標本の取り扱いと基本的考え方は同じである.図1に,実際の迅速組織診断の流れを示す.迅速診断は,多くの場合,腫瘍の良悪性を,迅速かつ正確に判定することが目的であり,その結果によって手術方法が決定されたり,術式が変更されることもしばしばある.つまり,通常の病理診断に比べて患者に与える影響が直接的で大きいことに留意する必要がある.実際の迅速組織診断の適応(目的)としては,表1のような場合が考えられる1).通常の病理診断も同様であるが,迅速診断でもっとも注意を払うべき点は,臨床医(産婦人科医)と病理医の緊密な情報交換,意志疎通である.そのためには,手術室と病理検査室の間に専用電話を設けるなど,手術中に婦人科医(外科医)と病理医の間で,直接意見交換ができるようなシステム(電話やインターフォンなど)が必要である1).
婦人科腫瘍切除標本の取り扱い方の中で,術中迅速標本であっても,通常の切除標本の取り扱いと基本的考え方は同じである.図1に,実際の迅速組織診断の流れを示す.迅速診断は,多くの場合,腫瘍の良悪性を,迅速かつ正確に判定することが目的であり,その結果によって手術方法が決定されたり,術式が変更されることもしばしばある.つまり,通常の病理診断に比べて患者に与える影響が直接的で大きいことに留意する必要がある.実際の迅速組織診断の適応(目的)としては,表1のような場合が考えられる1).通常の病理診断も同様であるが,迅速診断でもっとも注意を払うべき点は,臨床医(産婦人科医)と病理医の緊密な情報交換,意志疎通である.そのためには,手術室と病理検査室の間に専用電話を設けるなど,手術中に婦人科医(外科医)と病理医の間で,直接意見交換ができるようなシステム(電話やインターフォンなど)が必要である1).
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