icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻4号

2001年04月発行

雑誌目次

今月の臨床 婦人科医のための乳癌検診 基礎

1.乳房の構造—マンモグラフィ,超音波で何がみえるか?

著者: 角田博子

ページ範囲:P.316 - P.320

乳房の構造
 乳房は乳腺組織とそれを支える結合組織,脂肪からなっている.乳腺組織は表皮から生じる皮膚腺の一種であり皮下脂肪内にクーパー靱帯に支えられて存在する.乳腺実質は皮膚からクーパー靭帯によって吊り下げられたような状態となっている.この構造を理解するためには,乳腺をとりまく膜構造をよく理解しておく必要がある.この膜構造については長い間その詳細が明らかでないまま理解されていたように思うが,日本乳腺甲状腺診断会議の用語・診断基準委員会小委員会により図1のような構造が明らかにされた1)
 すなわち,浅在筋膜浅層は乳頭直下で折れかえり乳腺の前縁を縁取りクーパー靱帯を形成し,皮下に広がっていく.乳腺の後縁もこれを縁取る膜で被われていて,その膜は前縁を縁取る膜と乳腺辺縁部分で癒合している.浅在筋膜深層は乳腺後隙の脂肪の中に存在し,大胸筋膜や前述した乳腺後縁を縁取る膜と緩やかに結合する.つまり,浅在筋膜の浅層,いわば中層ともいうべき構造,そして深層とが存在するというわけである(中層という用語はまだ正式に認められていないが,浅層と深層の間にあることでここでは仮に中層と呼ぶことにする.これら浅層,中層,深層は体中につづいているらしいことも判明した.また,深層はバリエーションが多く,胸筋筋膜に癒着することも少なくない.浅層と深層とは結合することはないことも判明した.

2.乳腺の組織—正常乳腺,乳腺症,良性乳腺腫瘍

著者: 山本洋介

ページ範囲:P.321 - P.327

正常乳腺
 乳腺は15〜20の乳腺葉で構成され,それぞれの乳腺葉に対応した乳管が乳頭に開口している.乳頭部から始まった乳管は,多数の分岐を繰り返したあと,最も末梢にあたる終末乳管となり,小葉に終わっている.小葉は複数の腺房(小葉内乳管とも言われる)で構成される.この小葉が多数集まり乳腺葉が形成されている.終末乳管と小葉が最も基本的で重要な単位で,これは終末乳管小葉単位terminal duct-lobular unit(TDLU)と言われている(図1左,右上).
 正常乳管は乳頭部から末梢の腺房に至るまで,内腔側の乳管上皮duct epitheliumと,外側(間質側)の筋上皮myoepitheliumの2層によって構成されている(図1右下).乳腺症や良性腫瘍においてもこの2層性(2相性と表現することもある)は保持されているが,乳癌においては腫瘍化した乳管上皮のみが増殖し筋上皮は見られない.ただし,非浸潤癌(浸潤癌においても乳管内進展部位)では,正常の筋上皮の一部が取り残されていることはめずらしくない.

3.乳房の発達とホルモン—女性のライフステージと乳房の変化

著者: 苛原稔 ,   上村浩一 ,   鎌田正晴 ,   青野敏博

ページ範囲:P.328 - P.332

はじめに
 思春期以降の乳腺の発達には男女差があり,男性では胎生期のまま発育が停止した状態であるが,女性では生殖機能の発達による内分泌的成長に影響されて,量的にも質的にも大きな変化が起こる.すなわち,静止期にあった新生児・乳幼児期から思春期になると,将来の授乳に向けて乳腺が急速に発達し,乳房が肥大化する.性成熟期には常に月経周期的内分泌変化に応じた形態的変化を起こしている.この間,妊娠・分娩・産褥期には著しい変化を起こして乳汁産生機能を獲得し,産褥での授乳行動に備える.更年期以降になると乳腺は退縮し,質的にも量的にも衰退する.
 このように,乳房は女性のライフステージの推移に伴って大きく変化し,その原因となるのは女性の内分泌動態の変化である.そこで本稿では,乳房疾患の理解の基礎となるライフステージに伴う女性の乳房の変化とそれに影響を及ぼす内分泌環境の変化を考えてみたい.

疫学と発生

1.乳がんは増えているか?

著者: 岩成治

ページ範囲:P.333 - P.338

はじめに
 日本人の主要な死因が感染症から生活習慣関連病へ移行し,特にがんは,1981年以来日本人の死亡原因の第1位となり,国を挙げてさまざまな疾病対策がなされてきた.特に子宮がん・胃がんに関しては,生活習慣の改善や検診により早期発見,早期治療が可能となり,死亡率は減少の一途をたどってきた.

2.乳癌のリスクファクターは?

著者: 谷口一郎

ページ範囲:P.339 - P.343

はじめに
 わが国の乳癌の罹患率,死亡率はともに世界の中でも最も低率といわれてきた.しかし昭和40年代からその増加傾向が著明となりつつある.平成10年における女性の乳癌の悪性新生物の死亡数は8,589人で,女性の悪性新生物死亡111,615人の7.7%を占める.これは肝・胆,胃,大腸,肺についで第5位であるが,女性の推定罹患率は厚生省のがん研究助成金による「地域がん登録」研究によれば,2015年にはトップになると推計されている1,2)
 乳癌のhigh risk groupに関しては乳癌研究会3),富永ら2),黒石4)などの優れた総説が既にあるが,今回はその3編を中心に,また第10回日本乳癌検診学会シンポジウム(2000年12月,仙台)における新しい知見を含めて解説する.

3.乳癌の発生とエストロゲン

著者: 鎌田正晴 ,   上村浩一 ,   前川正彦 ,   苛原稔 ,   青野敏博

ページ範囲:P.344 - P.351

はじめに
 乳癌のリスクファクターとして,早い初経,遅い閉経,閉経後の肥満などが知られている(「乳癌のリスクファクター」の項参照).いずれも乳腺組織がエストロゲンに曝露されている時間が長いことを意味しており,男性や,早発閉経あるいは若いうちに両側卵巣摘出術を受けた女性では乳癌の発症が少ないという事実と併せ1),エストロゲンが乳癌の発症に関与していることは明らかである.興味深いことに,乳癌と同様にエストロゲン依存性の癌である子宮内膜癌においては,プロゲストーゲンがエストロゲンレセプター(estrogen receptor:ER)をダウンレギュレートしてエストロゲンの作用に拮抗することが知られているが,乳癌では逆に促進的に作用する可能性が指摘されている2).本稿では,エストロゲンおよびプロゲストーゲンと乳癌との関連について述べ,ホルモン補充療法(hormone replacement therapy:HRT)における乳癌の発症リスクについて概説する.

4.遺伝性乳癌と婦人科領域の家族性腫瘍との関連について

著者: 佐川正

ページ範囲:P.352 - P.359

はじめに
 乳癌の罹患率・死亡率は際立って増加しており,日本人女性の乳癌の年齢調整罹患率は1994年には38.0(人口10万人対)で胃癌と同率の1位であったが,1995年には39.8と遂に胃癌(37.9)を抜いて単独の1位となった.
 生殖,環境因子,妊娠・月経周期の変化・ホルモン剤の服用などで影響される内分泌学的因子を含む多数の要因が乳癌発症のリスク因子として知られているが,乳癌の家族歴が最も強力なリスク因子であることが疫学的調査で報告されている.乳癌に遺伝的素因が存在することが欧米の疫学的研究により明らかにされており,実際に乳癌に罹患した女性の5〜10%が遺伝的素因によるとされている1,2).しかし,わが国では乳癌の罹患率が欧米諸国と比べて低いこと,少子化の影響による家系構成員数の減少などのさまざまな理由で,乳癌の遺伝性に関する十分な疫学調査は行われておらず,日本人女性における遺伝性乳癌の臨床的・分子生物学的特徴は十分に解明されていないのが現状である.

5.乳腺症と乳癌の関係

著者: 寺本勝寛

ページ範囲:P.360 - P.365

はじめに
 婦人科医にとって乳腺疾患,特に乳腺症(mas—topathy,fibrocystic disease)は,妊娠・分娩・産褥時に乳房に接する時に稀に遭遇することはあるが,一般外来で診断し治療することは少ない.しかし,外科領域で乳癌を専門としている乳腺専門医の場合,日常外来で遭遇する疾患の30〜50%にあたり,最も頻度が高い疾患で,今後,婦人科医が乳癌検診をするにあたり乳腺症を正しく理解し診断することは極めて大切である.また,乳癌検診が広く行われるようになった現在,臨床的な乳腺症の定義や診断基準が不明瞭な点が問題であり,安易に乳腺症と診断され受診者に不安を与えているとの指摘がある.このような点を考慮し,乳癌検診を行う際に婦人科医にとって必要な乳腺症の知識を特に乳癌との関係について解説したい.

6.乳癌の分類と病理組織—スピキュラ,石灰化との関係

著者: 坂元吾偉 ,   五味直哉

ページ範囲:P.366 - P.370

乳癌の分類と症例分布
 本稿においての組織型分類は日本乳癌学会の臨床・病理乳癌取扱い規約1)の「乳腺腫瘍の組織学的分類」(以下,乳癌学会分類と呼ぶ)を用いることにする.
 乳腺の悪性腫瘍のおよそ99%を占める乳癌の組織型の分類方式は表1に示すごとくになる.

7.乳癌の増殖と進行度—非触知癌が触知されるまで

著者: 福富隆志 ,   明石—田中定子

ページ範囲:P.371 - P.373

はじめに
 乳癌が臨床的に触知されるまでには,病悩期間の数倍にあたる潜在的な非触知期間があったと推察される.しかし非触知乳癌は臨床的には早期癌のように思えるが,必ずしもその概念は簡単なものではない.非触知乳癌は,従来の乳癌取扱い規約ではT0として表記し,単に「腫瘤を認めないもの」とされてきた1).しかし,新取扱い規約では臨床上の非触知乳癌はTnpとして別個に記載され,乳癌の病期分類すなわち進行度分類には直接関与しないことになった2).新取扱い規約におけるT0とは「視触診,マンモグラフィ,超音波にて原発巣を確認できないもの」とより厳密に定義されることになり,UICCのStage分類にしたがって,T0N0M0という概念は否定され,T0N1M0(stage IIA),T0N2M0(stage IIIA),T0N3M0(stage IIIB),T0anyNM1(stage IV)という形で病期分類されることになった3).この改訂は,従来の非触知乳癌の定義が明確でないことと,臨床的な非触知乳癌が必ずしも病理組織学的な早期癌,すなわち非浸潤癌と一致しないことなどによるものである.

視触診

1.自己検診の指導法

著者: 上村浩一 ,   苛原稔 ,   鎌田正晴 ,   青野敏博

ページ範囲:P.374 - P.377

はじめに
 近年,わが国において乳癌の罹患率と死亡率は増加しつつある1).1997年の乳癌死亡数は全国で8,393人であり,女性の全癌死亡数の7.7%を占めている2).わが国の女性の主要部位の癌の年齢調整死亡率の年次推移をみると,乳癌死亡率は増加を続け,1995年の時点で第4位である3).乳癌の罹患数も年々増加しており,最近は1年間に約2万数千人で,部位別では女性の癌の中で第2位であり,21世紀には女性の癌の第1位になるであろうと推定されている.乳癌の患者数は40歳代が最も多いが,近年は50〜60歳代の閉経後の年齢層の増加が目立っている.その原因の一つとして,食生活の欧米化に伴う脂肪摂取の増加による肥満が考えられている.
 一方,乳癌は罹患数が多いわりに死亡数の比率が少なく,治癒する確率の高い癌と言える.乳癌の検査や治療が進歩した今日,早期に発見し治療すれば,ほぼ100%治癒することが可能である.それゆえに,検診の意義が大きい癌のひとつである.検診の形態としては,医師による集団検診や人間ドック検診などの施設検診と自分自身で行う自己検診(breast self-examination)がある.

2.視診・触診の方法と所見,乳頭分泌の取り扱いについて

著者: 齋藤千奈美 ,   佐川正 ,   藤本征一郎

ページ範囲:P.379 - P.383

はじめに
 乳腺は表在性の臓器であるため,視診・触診で異常を発見できることが多く,診断においてその果たす役割は大きい.乳癌発見の90%以上は患者が乳房の腫瘤に気付き,受診することによる.しかし,患者の訴えが腫瘤ではなく,乳頭からの分泌であったり,また時に無症状の患者から乳癌が発見されることもある.このため乳癌検診を行うに当たっては,正しい視診・触診の方法を身に付け,さらに乳頭分泌の取り扱いについて習熟しておく必要がある.

3.乳癌と乳腺症の鑑別

著者: 山片重房

ページ範囲:P.384 - P.389

乳腺症とは何か—その本体と用語について
 乳房は見かけ上,やわらかく滑らかな臓器であるが,内部はたいへん不均一であって,乳腺・乳管を構成する上皮組織と,線維性組織と脂肪組織とから成り立っており,しかもそれらが不均一に分布している.この不均一な組織構成が生理的にも乳房の不均質性,不規則性を招き,容易に非炎症性・非腫瘍性の肥厚・硬結や腫瘤形成を許すことになる.
 乳房痛,圧痛と“しこり”は,乳房に関する患者の訴えの大半を占め,この徴候の多くが月経開始直前の時期に著しくなるという特徴を有している.

4.乳頭部にビラン・湿疹を見つけたら

著者: 伊波茂道 ,   妹尾亘明

ページ範囲:P.390 - P.393

はじめに
 乳頭部にビラン症状を呈する疾患には乳頭炎,単純疱疹などの炎症性疾患,良性腫瘍の乳頭部腺腫のほかに,乳癌の一型であるパジェット病(Paget�s disease)があるので注意が必要である.当院乳腺外科外来における乳頭部ビランの頻度は0.26%で,そのほとんどは乳頭炎であり,次いでPaget病であるがきわめてまれである(表1).
 本稿ではPaget病を中心に,他疾患は鑑別診断で述べる.

マンモグラフィ

1.どのような症例にマンモグラフィを行うか?

著者: 岩瀬拓士

ページ範囲:P.394 - P.399

はじめに
 マンモグラフィをどのような症例に行うのがよいかを知るためにはマンモグラフィから何がわかるのかを整理しておく必要がある.その上で目的ごとに最も適した対象を選び出し,効率良くマンモグラフィを活用すべきと考える.またその目的のためにはマンモグラフィという手段が最も適しているのかも検討し,他に優れた手段があれば躊躇なくそれを用いるべきと思われる.

2.撮影方法とブラインド—読影可能な写真を撮る方法

著者: 笹三徳

ページ範囲:P.400 - P.404

マンモグラフィ専用装置
 マンモグラフィ撮影には,専用のX線装置の使用が不可欠である.近年,一次検診にマンモグラフィの導入が検討されるのに伴い,各装置メーカーのマンモグラフィ専用装置の改良はめざましく,それによるマンモグラフィの画質の向上も著しい.厚生省のマンモグラフィによる乳がん検診のガイドラインでは,撮影装置の仕様基準が厳密に選定されており,その精度管理マニュアルでは合格装置を示している(表1).マンモグラフィ検査は,無症状婦人に対するスクリーニング検査(screening mammography)と何らかの所見のある女性に対する精密検査(diagnostic mammo—graphy)とに区別される.精密検査としてのマンモグラフィ撮影では,通常超音波検査や細胞診などが同時になされるためその診断における責任も分散される.しかし,スクリーニングマンモグラフィは,スクリーニングとしてのさまざまな制約を考えた場合,むしろ精密マンモグラフィ検査以上の厳しい精度管理が要求されていると考えるべきである.

3.腫瘤の見つけ方とカテゴリー診断

著者: 伊藤誠司

ページ範囲:P.406 - P.412

はじめに
 本稿ではマンモグラムにおける腫瘤の見つけ方とカテゴリー分類について「マンモグラフィガイドライン」1)および「マンモグラフィによる乳がん検診の手引き—精度管理マニュアル」2)に基づいて解説し,筆者の日常診療で経験した症例のフィルムも供覧する.

4.石灰化の見つけ方とカテゴリー分類

著者: 山口和子

ページ範囲:P.414 - P.419

 マンモグラフィでの石灰化所見は乳癌を鑑別する上で,腫瘤と並んで重要な指標である.
 ここでは,マンモグラフィガイドラインにのっとた石灰化の見つけ方とカテゴリー分類について述べる.

5.その他の所見(構築の乱れなど)の見つけ方とカテゴリー分類

著者: 竹下茂樹

ページ範囲:P.420 - P.424

 マンモグラフィ検査は,検診と臨床によってその判定に被検診者の情報量の差が生じる場合があるが,基本的な読影方法は同様であると思われる1).本稿では腫瘤,石灰化以外のその他の所見(構築の乱れなど)の見つけ方とカテゴリー分類について解説する.腫瘤,石灰化と同様に既往歴の明確なものや,前回のマンモグラフィとの比較が可能である場合は,カテゴリー分類が異なる可能性がある.特に今回の所見のうち構築の乱れ(ar—chitectual distortion)は,従来マンモグラフィ所見として解説されてきた腫瘤,石灰化の概念と異なる所見で,乳腺の構築を考慮することで異常が認識できる所見である2).乳がん検診用マンモグラム読影に関する研修会受講者の読影試験の結果の解析で,腫瘤,石灰化,構築の乱れの各所見の見落とし率の検討では,構築の乱れが最も見落としの多い所見であった.したがって構築の乱れに対する理解を深めることが乳がん検診の有効率を上げるためにも重要であると思われる3)

6.マンモグラフィと放射線被曝

著者: 松本満臣 ,   加藤二久

ページ範囲:P.426 - P.434

はじめに
 マンモグラフィを乳がん検診に使用する場合には,無症状の不特定多数に放射線照射を行うことになり,細心の注意が必要となる.マンモグラフィ検診に関する精度管理マニュアルは,すでにACR(American College of Radiology)がマンモグラフィのQuality Control Manualを出版しており,日本放射線科専門医会ではその翻訳を行っている1).日本放射線技術学会からは「乳房撮影精度管理マニュアル」2)が,日本医学放射線学会および日本放射線技術学会会員で構成されたマンモグラフィガイドライン委員会からは「マンモグラフィガイドライン」3)が,さらに厚生省老人保健強化推進特別事業による「マンモグラフィ検診の実施と精度向上に関する調査研究」大内班では「マンモグラフィによる乳がん検診の手引き—精度管理マニュアル」4)を上梓している.
 これらの活発な活動は,マンモグラフィ検診がわが国では平成12年度から本格的に始まったこと,X線を用いる検診としては最も後発であることなどから,十分な事前検討が行われたのちに導入されるべきであるとして,厚生省がん研究助成金等による研究班(班長:大内憲明)によってマンモグラフィ検診全体にわたる広範かつ詳細な検討が行われてきたことによるものである.

超音波検査

1.乳癌超音波検診の勧め—Whole breast scanningの有用性

著者: 武部晃司 ,   中村光次

ページ範囲:P.436 - P.443

はじめに
 われわれは,医師が超音波検査により全乳房を探査するwhole breast scanning(以下,WBS)をいち早く乳癌検診に導入し,その有用性について報告してきた1).WBS検診はマンモグラフィ検診に勝るとも劣らない有用な検診方法である.WBSをハイテクを用いた新しい触診法として位置付けるべきであると提唱する.われわれの行っているWBS検診の成績,実施方法,要点を報告する.特に非触知乳癌の検出方法について詳しく説明する.

2.異常所見の見つけ方と良悪性の鑑別および有用性—マンモグラフィと比較して

著者: 植野映

ページ範囲:P.444 - P.449

はじめに
 超音波は,マンモグラフィと比較すると石灰化巣を検出するにはそのコントラストが低いが,描出されている確率はマンモグラフィよりも高い.一方,浸潤性乳癌に関してはマンモグラフィよりさらに明瞭に描出され,検出能力ははるかに高い.その傾向は特に閉経前の女性に顕著である.したがって,マンモグラフィによる検診は,高齢者の進行していない乳癌,あるいは放置してもよい乳癌を検出する傾向にある.それに対して,超音波による検診は閉経前の無症状で進行している乳癌を発見する方法と位置付けられる.
 乳癌検診は症状のない受診者を対象とするため,悪性所見がほとんど認められない乳房のなかから超音波で癌を検出するには相当な集中力とその持続力が要求される.そのためには,効率のよい検査手技を会得しなければならないであろう.また,絶えず,今日こそは癌を発見すると意気込みを持つ必要がある.万遍だらりと検査を行っては発見できない.

3.カラードップラー法による乳腺腫瘍の良悪性の鑑別—乳癌を中心に

著者: 土橋一慶 ,   森田哲夫 ,   大川欣栄

ページ範囲:P.450 - P.453

はじめに
 乳癌による腫瘤性病変の早期発見には,視・触診法よりも超音波検査法やマンモグラフィが有用であることは明らかである1).しかし,乳癌を含めた乳腺腫瘍および非腫瘍性疾患の組織学的特徴から,典型例を除いては,画像診断による辺縁を中心とした形態像,腫瘤内容物の性状だけでは良・悪性の鑑別は必ずしも十分ではないと思われる(表1)1,2).事実,乳腺の組織学的所見と画像診断との関連性を,秋山は画像所見を中心に図1のように分類している2).図1からも明らかなように,多面性を有する悪性腫瘍の画像診断をより的確に鑑別を行うためにはさらなる手法が必要と思われる.
 近年,非観血的診断法の精度を高めるために超音波カラードップラー法による腫瘤内血流変化の有用性が検討されている3).そこで,本稿では乳房腫瘤内血流変化を観察することが,どのような臨床的位置付けにあるかを,自験例乳癌を用いて解説する.

細胞診

1.どのような症例に細胞診を行うか

著者: 辛栄成

ページ範囲:P.455 - P.459

はじめに
 本邦における乳癌の罹患率ならびに死亡率は近年徐々に上昇しており,やがて女性の全悪性腫瘍のなかで最も頻度の高い悪性疾患になろうかという厄介な傾向にある.このような傾向に歯止めをかける確実で有効な予防法は確立されていない.乳癌も他の悪性腫瘍と同様に,完治には今なお早期発見,早期切除が最良で,最も有効な治療法であることに変わりはない.
 乳癌の確定診断は,病巣から採取した試料内に癌細胞ないし癌組織を確認することによってなされる.癌細胞や癌組織を患者からの採取材料内にできるだけ早く確認することが,とりもなおさず早期診断につながる.乳房は表在臓器であり試料採取は容易で,確診を期待できる優れた診断方法である.穿刺吸引細胞診は吸引ピストルがあれば特別な器具類は必要なく,術者ひとりでも施行可能で,局所麻酔の必要ない低侵襲で,しかも重篤な合併症もほとんどない優れた検査法である.

2.穿刺吸引細胞診のコツ

著者: 元村和由 ,   南雲サチ子 ,   菰池佳史 ,   稲治英生 ,   小山博記

ページ範囲:P.460 - P.463

はじめに
 1930年に針生検による診断がMartinとEllisにより紹介されて以来1),乳癌診断に際して穿刺吸引細胞診は超音波検査,マンモグラフィとともに重要な役割を担うようになっている2〜5).穿刺吸引細胞診の長所としては,手技が簡単で検査時間が短く,非侵襲的であること,そして超音波検査,マンモグラフィなどの画像検査よりも高い正診率が得られることが挙げられる.一方,短所は採取細胞が少ないために診断困難な症例がある,sus—picious例が少なからずみられる,診断に熟練を要するなどの点が挙げられる.
 本稿では,われわれが行っている乳房腫瘤に対する穿刺吸引細胞診の実際の手技と成績について概説したい.

3.偽陰性と偽陽性

著者: 池永素子

ページ範囲:P.464 - P.468

 細胞診の偽陰性(誤陰性,false negative)ならびに偽陽性(誤陽性,false positive)は,ともに臨床にとって治療の遅れや不必要な治療を施行する原因の1つとなり得るので,極力これを防がなければならない.ここではfalse negative,false positiveの原因を,材料の採取法,標本の作製方法,細胞像の診断法などから観てみることとする.

その他の診断法

1.乳管造影の適応とコツ

著者: 藤光律子 ,   岡崎正敏

ページ範囲:P.470 - P.474

はじめに
 通常,乳癌の主訴としては乳房腫瘤の触知が最も多く知られている.しかし,乳癌はもともと末梢乳管のterminal duct lobular unit(以下,TDLU)から発生するものが最も多く,早期のものは触知することが不可能である.ただし,唯一の症状として乳頭分泌があり,乳癌の約10%程度にみられる1).したがって,このような症例には,分泌を呈する乳管そのものを造影する乳管造影は非常に威力を発揮するものである.今回,この乳管造影の手技および適応と乳癌の乳管造影所見について述べる.

2.どのような症例に組織診を行うか

著者: 駒木幹正

ページ範囲:P.476 - P.481

はじめに
 乳腺疾患の診断で最も重要なことは乳癌を的確に診断することであり,このためには乳癌だけでなく乳腺にみられるさまざまな病態に通じ,乳腺疾患に対する理解を深めておくことが必要である.
 乳腺疾患に対する診断法は他項でも詳しく述べられているようにさまざまな方法があるが,最終的な確定診断は病理組織診断に委ねられる.しかし,多くの症例では画像診断や細胞学的診断で正しい診断が可能である.よって,組織学的診断法(以下,組織診)を根治的治療の前に行うのは,良悪性の鑑別診断が困難な場合や治療前に病変の詳細な情報を把握する必要がある場合などである.また,早期乳癌や前臨床期乳癌を積極的に発見する姿勢は臨床的,学術的にもきわめて重要であるが,そのために多くの良性疾患症例や健常例に不要,不急な外科的侵襲を加えることは慎まなければならない.

3.CT,MRIの有用性

著者: 増田裕 ,   関恒明

ページ範囲:P.482 - P.492

はじめに
 産婦人科の日常診療において,乳腺は子宮や卵巣と同様に密接で重要な臓器の1つであり,近年においては乳腺疾患のより詳細な知識が婦人科医に不可欠と認識されてきている.乳癌を含めた乳腺疾患では視診や触診などの理学的所見とマンモグラフィ(以下,MMG),超音波検査(以下,US),CT,MRIなどの画像診断,さらに細胞診やcore needle biopsyなどの病理学的診断を総合し確定診断が行われているが,本稿ではそのうちの画像診断のなかでCTとMRIの有用性につき簡潔に述べたいと思う.

4.腫瘍マーカーの使い方

著者: 園尾博司 ,   山本滋 ,   山本裕

ページ範囲:P.493 - P.501

はじめに
 近年,多くの乳癌の腫瘍マーカー(以下,マーカー)が臨床に取り入れられている.従来,マーカーとは腫瘍が産生し,主として血中で検出される物質で腫瘍診断に役立つもの(狭義のマーカー)を指すが,現在では腫瘍の診断のみならず予後や薬剤感受性予知因子などに役立つ生体産物が加わっている(広義のマーカー).狭義の乳癌マーカーのうち,わが国ではcarcinoembryonic antigen(CEA),tissue polypeptide antigen(TPA),CA 15-3(CA),BCA 225(BCA),NCC—ST−439(NCC)の5つが保険適用となっている.
 本稿では,これらのマーカーのわが国における臨床成績について述べるとともに,とくにCEA,CAについてはASCO(American Society of Clinical Oncology)のガイドライン1〜3)とEGTM(European Group on Tumor Markers)の勧告4)が報告されているので,これを加味してマーカーの使用法についても述べる.また,広義のマーカーのうち予後因子および治療効果予知因子として最近注目されている血中c-erbB−2蛋白(ErbB−2)についても概説する.

乳癌検診の実際

1.マンモグラフィを導入した乳がん検診システム—ガイドライン

著者: 永井宏 ,   永井堅

ページ範囲:P.502 - P.507

はじめに
 2000年を迎えて,乳がんの罹患率および死亡率は年々増加し,いまや胃がんを抜いて女性に最も多いがんとなっている.乳がんは,早期発見,早期治療を行えば予後が比較的良好であることも知られている.そこで,乳がんに対しては検診などによる早期発見が不可欠であり,昭和62年の第二次老人保健法より「問診,視診,触診」を中心とした検診が行われ,それなりの成果があがっている.
 しかし,平成10年度に行われた各種がん検診の有効性評価によって現在行われている乳がん検診,すなわち「問診,視診,触診」を中心とした方法では,死亡率に対する低減効果はある程度認められたものの,疫学的考察においてはその効果を十分に評価することができないとの結論となった.そこで,欧米で広く用いられていて,疫学的にも有効性が認められているマンモグラフィ併用による乳がん検診の必要性が浮上したのである.

2.フォローアップ症例に対する説明と取り扱い

著者: 森本忠興

ページ範囲:P.508 - P.513

はじめに
 平成10年3月に発表された厚生省のがん検診の有効性評価に関する研究班報告書では,内外の乳がん検診に関する文献レビューの結果,「視・触診による乳がん検診は生存率の比較による研究において無症状の場合は死亡リスク低減効果が認められるが,有効性を示す根拠は必ずしも十分でない.マンモグラフィによる検診には,有効性を示す確かな証拠がかなりあることから,マンモグラフィの導入に関して,早急な対応が求められる」との勧告であった1).さらに,平成12年3月31日付けで厚生省から「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」(老健第65号)が出され,乳がん検診にマンモグラフィ併用検診の導入が勧告された2)
 本稿では,今回の厚生省指針の骨子,判定基準と指導区分,乳房自己検診の有用性,徳島県のマンモグラフィ併用検診(モデル事業)の結果,さらには検診受診対象者,「精検不要」と区分された者,フォローアップ症例などに対する説明・取り扱いなどを中心に,これから検診を行う上での注意点を述べる.

3.産婦人科医に対する研修システムのあり方・現状と問題点

著者: 土橋一慶

ページ範囲:P.514 - P.516

産婦人科医を対象とした教育システムの必要性
 日本における乳癌の推定罹患率は胃癌を抜き急速に増加し,年間新患者数も3万人を超すに至ったと推測されている.その結果,乳癌は稀な疾患でなくなり,あらゆる局面で遭遇する可能性のある普通の疾患(a common disease)の一つとなった.したがって,乳癌検診の場のみならず産科から婦人科領域にいたる日常産婦人科診療で,乳癌を含めた乳房疾患に遭遇する機会は今まで以上に著しく増加するものと思われる.
 一方,診断から治療における乳癌診療の場においても,1)乳癌検診におけるマンモグラフィの導入,2)鑑別診断として重要な乳腺症や線維腺腫などの代表的良性疾患における概念上の変化,3)微細病変の診断における新しい手技の開発,さらには治療の場では,4)乳房温存手術の導入のみならずリンパ節郭清に関するセンチネルリンパ節生検の試み,5)術後維持化学療法,内分泌療法の再評価など,日々変化している.

治療の現状

1.非浸潤性乳管癌の取り扱い

著者: 石田孝宣 ,   森谷卓也 ,   大内憲明

ページ範囲:P.518 - P.523

はじめに
 乳房温存療法が乳癌の治療法の選択肢として広く受け入れられるようになり,患者のquality of life(QOL)も治療選択の大きな要因として注目されている.乳癌において,非浸潤癌は遠隔転移をすることのない予後良好な病態であるが,乳房内に広範な拡がりを認めることが少なくなく全摘を余儀なくされる場合もあり,われわれ外科医にとってはoversurgeryの危惧とのジレンマに悩まされるところである.
 マンモグラフィを導入した検診システムが普及するにつれて非浸潤癌を含めた早期乳癌の発見比率は上昇することが予想され,その取り扱いには慎重な対応が要求される.ここでは,非浸潤癌について基礎的なその病態と画像所見や病理診断をふまえて,根治性と美容を含めてQOLのバランスを考慮した治療法について当科の方針を若干の文献的考察を加えて述べる.

2.乳癌手術の動向

著者: 田島知郎

ページ範囲:P.524 - P.529

はじめに
 1970年代から始まった欧米での大規模臨床試験によって,手術術式の違いが予後に大きく影響しないことが示されて1〜3),乳癌根治手術の術式が近年大きく変化し,段階的な縮小化が急速に進んだ4〜6).この背景には,いま胸筋合併乳房切除術と呼称されている定型的乳房切断術を一世紀近く標準的とし,この術式に呪縛されていたことへの反省があり,一方で従来のpaternalism的な医療への反発と消費者運動を反映した術式選択への患者の参加があった.また,比較的早期の乳癌が見つかる機会が多くなり,補助療法の効果も増し,癌手術としての原則が遵守されなくても,治療成績にはあまり違いが出なくなった6).思い切った局所切除療法によってのみ,乳癌の局所コントロールと治癒可能性への期待をつないだ時代から,局所切除療法を総合的な治療戦略の一環としてとらえ,また各乳癌の個性に合わせて治療法を選択する時代に大きく変わった5〜7)
 本稿では,乳癌手術の歴史的な事柄にも触れ,今後の展望につなげる.なお,わが国における過去約20年間の乳癌術式の変遷を図1に示した.

3.乳房温存治療の考え方

著者: 高橋かおる

ページ範囲:P.530 - P.536

はじめに
 乳癌の治療法としてすっかり定着した感のある乳房温存療法であるが,まだ施行率や方法には施設差が大きく,全国どこでも安全に行われているとは言い難い.日本における長期成績は初期の温存症例の結果が「安全である」とようやく出始めたところであるのに対し,歴史の長い欧米では,やや慎重論も出始めており,実は未だに発展途上の治療ではないかと考える.この治療法について,できるだけ日本の現状に即してまとめた.

4.乳癌のホルモン療法の基本

著者: 佐野宗明

ページ範囲:P.538 - P.543

はじめに
 乳癌の薬物治療には化学療法とホルモン療法があるが,化学療法がきわめてよく奏効するためホルモン療法はその脇役に位置してきた.ホルモン療法はBeatsonの卵巣摘出術(卵摘)に始まり,その後,抗エストロゲン剤tamoxifen(TAM)の登場以来めざましい発展をとげてきた.また,TAMと同時期に導入されたホルモン感受性の概念から,ヨーロッパを中心に次々に新規ホルモン剤が開発されてきた.化学療法を主体とする米国とホルモン療法を主張するヨーロッパの研究者が1999年のAmerican Society of Clinical On—cology(ASCO)において歩み寄り,乳癌の薬物療法が体系づけられてきた.
 多くの大規模な臨床試験の結果から化学療法とホルモン療法の有効性はほぼ同等とされている1).むしろホルモン感受性があり,良好な予後を期待できる乳癌に対しては初回にホルモン療法を選択することが推奨されるようになった(表1).乳癌のホルモン療法はホルモン感受性と同時に閉経前後という治療予測因子を基に計画され,現在その治療成績は化学療法に勝るとも劣らないといわれている(図1).

連載 カラーグラフ 知っていると役立つ婦人科病理・22

What is your diagnosis?

著者: 泉美貴 ,   向井清

ページ範囲:P.313 - P.315

症例:18歳,女性
 痛みを伴う腹部腫瘤を自覚したため来院した.右卵巣の摘出術が施行された.以下のFig 1〜3はその摘出標本の組織像(Fig 1:弱拡大,Fig 2,3:強拡大,HE標本)である.
 1.Fig 1の組織パターンは何と呼ばれるか.

基本情報

臨床婦人科産科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1294

印刷版ISSN 0386-9865

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

76巻12号(2022年12月発行)

今月の臨床 帝王切開分娩のすべて―この1冊でわかるNew Normal Standard

76巻11号(2022年11月発行)

今月の臨床 生殖医療の安全性―どんなリスクと留意点があるのか?

76巻10号(2022年10月発行)

今月の臨床 女性医学から読み解くメタボリック症候群―専門医のための必須知識

76巻9号(2022年9月発行)

今月の臨床 胎児発育のすべて―FGRから巨大児まで

76巻8号(2022年8月発行)

今月の臨床 HPVワクチン勧奨再開―いま知りたいことのすべて

76巻7号(2022年7月発行)

今月の臨床 子宮内膜症の最新知識―この1冊で重要ポイントを網羅する

76巻6号(2022年6月発行)

今月の臨床 生殖医療・周産期にかかわる法と倫理―親子関係・医療制度・虐待をめぐって

76巻5号(2022年5月発行)

今月の臨床 妊娠時の栄養とマイナートラブル豆知識―妊娠生活を快適に過ごすアドバイス

76巻4号(2022年4月発行)

増刊号 最新の不妊診療がわかる!―生殖補助医療を中心とした新たな治療体系

76巻3号(2022年4月発行)

今月の臨床 がん遺伝子検査に基づく婦人科がん治療―最前線のレジメン選択法を理解する

76巻2号(2022年3月発行)

今月の臨床 妊娠初期の経過異常とその対処―流産・異所性妊娠・絨毛性疾患の診断と治療

76巻1号(2022年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて

75巻12号(2021年12月発行)

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする?

75巻11号(2021年11月発行)

今月の臨床 月経異常に対するホルモン療法を極める!―最新エビデンスと処方の実際

75巻10号(2021年10月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅱ)―分娩時・産褥期の処置・手術

75巻9号(2021年9月発行)

今月の臨床 産科手術を極める(Ⅰ)―妊娠中の処置・手術

75巻8号(2021年8月発行)

今月の臨床 エキスパートに聞く 耐性菌と院内感染―産婦人科医に必要な基礎知識

75巻7号(2021年7月発行)

今月の臨床 専攻医必携! 術中・術後トラブル対処法―予期せぬ合併症で慌てないために

75巻6号(2021年6月発行)

今月の臨床 大規模災害時の周産期医療―災害に負けない準備と対応

75巻5号(2021年5月発行)

今月の臨床 頸管熟化と子宮収縮の徹底理解!―安全な分娩誘発・計画分娩のために

75巻4号(2021年4月発行)

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

75巻3号(2021年4月発行)

今月の臨床 女性のライフステージごとのホルモン療法―この1冊ですべてを網羅する

75巻2号(2021年3月発行)

今月の臨床 妊娠・分娩時の薬物治療―最新の使い方は? 留意点は?

75巻1号(2021年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 生殖医療の基礎知識アップデート―患者説明に役立つ最新エビデンス・最新データ

74巻12号(2020年12月発行)

今月の臨床 着床環境の改善はどこまで可能か?―エキスパートに聞く最新研究と具体的対処法

74巻11号(2020年11月発行)

今月の臨床 論文作成の戦略―アクセプトを勝ちとるために

74巻10号(2020年10月発行)

今月の臨床 胎盤・臍帯・羊水異常の徹底理解―病態から診断・治療まで

74巻9号(2020年9月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅱ)―母体合併症の影響は? 新生児スクリーニングはどうする?

74巻8号(2020年8月発行)

今月の臨床 産婦人科医に最低限必要な正期産新生児管理の最新知識(Ⅰ)―どんなときに小児科の応援を呼ぶ?

74巻7号(2020年7月発行)

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋

74巻6号(2020年6月発行)

今月の臨床 外来でみる子宮内膜症診療―患者特性に応じた管理・投薬のコツ

74巻5号(2020年5月発行)

今月の臨床 エコチル調査から見えてきた周産期の新たなリスク要因

74巻4号(2020年4月発行)

増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル

74巻3号(2020年4月発行)

今月の臨床 徹底解説! 卵巣がんの最新治療―複雑化する治療を整理する

74巻2号(2020年3月発行)

今月の臨床 はじめての情報検索―知りたいことの探し方・最新データの活かし方

74巻1号(2020年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 周産期超音波検査バイブル―エキスパートに学ぶ技術と知識のエッセンス

73巻12号(2019年12月発行)

今月の臨床 産婦人科領域で話題の新技術―時代の潮流に乗り遅れないための羅針盤

73巻11号(2019年11月発行)

今月の臨床 基本手術手技の習得・指導ガイダンス―専攻医修了要件をどのように満たすか?〈特別付録web動画〉

73巻10号(2019年10月発行)

今月の臨床 進化する子宮筋腫診療―診断から最新治療・合併症まで

73巻9号(2019年9月発行)

今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策

73巻8号(2019年8月発行)

今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて

73巻7号(2019年7月発行)

今月の臨床 卵巣刺激・排卵誘発のすべて―どんな症例に,どのように行うのか

73巻6号(2019年6月発行)

今月の臨床 多胎管理のここがポイント―TTTSとその周辺

73巻5号(2019年5月発行)

今月の臨床 妊婦の腫瘍性疾患の管理―見つけたらどう対応するか

73巻4号(2019年4月発行)

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル

73巻3号(2019年4月発行)

今月の臨床 いまさら聞けない 体外受精法と胚培養の基礎知識

73巻2号(2019年3月発行)

今月の臨床 NIPT新時代の幕開け―検査の実際と将来展望

73巻1号(2019年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて

72巻12号(2018年12月発行)

今月の臨床 女性のアンチエイジング─老化のメカニズムから予防・対処法まで

72巻11号(2018年11月発行)

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

72巻10号(2018年10月発行)

今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで

72巻9号(2018年9月発行)

今月の臨床 症例検討会で突っ込まれないための“実践的”婦人科画像の読み方

72巻8号(2018年8月発行)

今月の臨床 スペシャリストに聞く 産婦人科でのアレルギー対応法

72巻7号(2018年7月発行)

今月の臨床 完全マスター! 妊娠高血圧症候群─PIHからHDPへ

72巻6号(2018年6月発行)

今月の臨床 がん免疫療法の新展開─「知らない」ではすまない今のトレンド

72巻5号(2018年5月発行)

今月の臨床 精子・卵子保存法の現在─「産む」選択肢をあきらめないために

72巻4号(2018年4月発行)

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

72巻3号(2018年4月発行)

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線

72巻2号(2018年3月発行)

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する?

72巻1号(2018年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール

71巻12号(2017年12月発行)

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

71巻11号(2017年11月発行)

今月の臨床 遺伝子診療の最前線─着床前,胎児から婦人科がんまで

71巻10号(2017年10月発行)

今月の臨床 最新! 婦人科がん薬物療法─化学療法薬から分子標的薬・免疫療法薬まで

71巻9号(2017年9月発行)

今月の臨床 着床不全・流産をいかに防ぐか─PGS時代の不妊・不育症診療ストラテジー

71巻8号(2017年8月発行)

今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点

71巻7号(2017年7月発行)

今月の臨床 若年女性のスポーツ障害へのトータルヘルスケア─こんなときどうする?

71巻6号(2017年6月発行)

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

71巻5号(2017年5月発行)

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

71巻4号(2017年4月発行)

増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか?

71巻3号(2017年4月発行)

今月の臨床 婦人科がん低侵襲治療の現状と展望〈特別付録web動画〉

71巻2号(2017年3月発行)

今月の臨床 産科麻酔パーフェクトガイド

71巻1号(2017年1月発行)

合併増大号 今月の臨床 性ステロイドホルモン研究の最前線と臨床応用

69巻12号(2015年12月発行)

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く

69巻11号(2015年11月発行)

今月の臨床 婦人科腹腔鏡手術の進歩と“落とし穴”

69巻10号(2015年10月発行)

今月の臨床 婦人科疾患の妊娠・産褥期マネジメント

69巻9号(2015年9月発行)

今月の臨床 がん妊孕性温存治療の適応と注意点─腫瘍学と生殖医学の接点

69巻8号(2015年8月発行)

今月の臨床 体外受精治療の行方─問題点と将来展望

69巻7号(2015年7月発行)

今月の臨床 専攻医必読─基礎から学ぶ周産期超音波診断のポイント

69巻6号(2015年6月発行)

今月の臨床 産婦人科医必読─乳がん予防と検診Up to date

69巻5号(2015年5月発行)

今月の臨床 月経異常・不妊症の診断力を磨く

69巻4号(2015年4月発行)

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

69巻3号(2015年4月発行)

今月の臨床 早産の予知・予防の新たな展開

69巻2号(2015年3月発行)

今月の臨床 総合診療における産婦人科医の役割─あらゆるライフステージにある女性へのヘルスケア

69巻1号(2015年1月発行)

今月の臨床 ゲノム時代の婦人科がん診療を展望する─がんの個性に応じたpersonalizationへの道

icon up
あなたは医療従事者ですか?