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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻4号

2001年04月発行

今月の臨床 婦人科医のための乳癌検診

基礎

3.乳房の発達とホルモン—女性のライフステージと乳房の変化

著者: 苛原稔1 上村浩一1 鎌田正晴1 青野敏博1

所属機関: 1徳島大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.328 - P.332

文献概要

はじめに
 思春期以降の乳腺の発達には男女差があり,男性では胎生期のまま発育が停止した状態であるが,女性では生殖機能の発達による内分泌的成長に影響されて,量的にも質的にも大きな変化が起こる.すなわち,静止期にあった新生児・乳幼児期から思春期になると,将来の授乳に向けて乳腺が急速に発達し,乳房が肥大化する.性成熟期には常に月経周期的内分泌変化に応じた形態的変化を起こしている.この間,妊娠・分娩・産褥期には著しい変化を起こして乳汁産生機能を獲得し,産褥での授乳行動に備える.更年期以降になると乳腺は退縮し,質的にも量的にも衰退する.
 このように,乳房は女性のライフステージの推移に伴って大きく変化し,その原因となるのは女性の内分泌動態の変化である.そこで本稿では,乳房疾患の理解の基礎となるライフステージに伴う女性の乳房の変化とそれに影響を及ぼす内分泌環境の変化を考えてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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