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今月の臨床 婦人科医のための乳癌検診 乳癌検診の実際
1.マンモグラフィを導入した乳がん検診システム—ガイドライン
著者: 永井宏12 永井堅1
所属機関: 1向仁会永井病院 2日本母性保護産婦人科医会
ページ範囲:P.502 - P.507
文献購入ページに移動2000年を迎えて,乳がんの罹患率および死亡率は年々増加し,いまや胃がんを抜いて女性に最も多いがんとなっている.乳がんは,早期発見,早期治療を行えば予後が比較的良好であることも知られている.そこで,乳がんに対しては検診などによる早期発見が不可欠であり,昭和62年の第二次老人保健法より「問診,視診,触診」を中心とした検診が行われ,それなりの成果があがっている.
しかし,平成10年度に行われた各種がん検診の有効性評価によって現在行われている乳がん検診,すなわち「問診,視診,触診」を中心とした方法では,死亡率に対する低減効果はある程度認められたものの,疫学的考察においてはその効果を十分に評価することができないとの結論となった.そこで,欧米で広く用いられていて,疫学的にも有効性が認められているマンモグラフィ併用による乳がん検診の必要性が浮上したのである.
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