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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻6号

2001年06月発行

今月の臨床 Obstetrics is a bloody business

分娩時出血の診断・治療のポイント

2.前置胎盤・低置胎盤

著者: 升田春夫1

所属機関: 1東京都立墨東病院周産期センター

ページ範囲:P.692 - P.695

文献概要

はじめに
 前置胎盤・低置胎盤は,分娩時に大出血を起こすため非常に危険な産科合併症の一つである.われわれが研修医であった17年前にはその診断は難しく,分娩時まで診断されておらず突然大出血をきたす症例も存在した.しかし,超音波診断の進歩(特に経腟的超音波診断法の普及)によりその診断は容易になり,経験の浅い産婦人科医でも簡単にチェックできるようになった.そのため,分娩前の正確な診断や分娩時の出血に対する十分な準備が可能になった.しかし,中には大出血から緊急帝切に至る症例や,帝王切開時に大量出血をきたす症例もあり,非常に注意すべき疾患であることには変わりがない.ここでは,妊娠の中期・後期に性器出血を起こした場合に前置胎盤を診断するポイントと帝王切開に際して必要な注意を主にして述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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