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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻6号

2001年06月発行

今月の臨床 Obstetrics is a bloody business

分娩時出血の診断・治療のポイント

3.産道損傷 ②頸管裂傷

著者: 柳原敏宏1

所属機関: 1香川医科大学母子科学講座周産期学

ページ範囲:P.700 - P.703

文献概要

概念
 分娩時における子宮頸管の損傷で,児および付属物娩出直後,子宮収縮が良好であるにもかかわらず,新鮮な血液が多量に流出し,発見される.
 正常例では分娩時子宮頸管は薄く,軟化し展退して約10cmに開大する.ここを児頭と胎児が頸管を損傷することなく通過する.これに対して,頸管強靭,頸管全開大前の急産などが発症原因となる.軽症の場合治療不要であるが,最重症型では,頸管を縦走し子宮下節や子宮体部にまで裂傷が到達し,一種の子宮破裂となり,急激な大量出血をきたす場合もあり,可及的迅速な診断と治療を必要とする疾患である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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