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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻6号

2001年06月発行

今月の臨床 Obstetrics is a bloody business

分娩時出血の診断・治療のポイント

3.産道損傷 ④外陰部血腫・腟血腫・後腹膜血腫

著者: 伊原由幸1

所属機関: 1神戸市立中央市民病院産婦人科

ページ範囲:P.708 - P.711

文献概要

はじめに
 分娩時の血腫は自然に発生することもあるが,会陰切開,鉗子分娩,吸引分娩などが発生のリスク因子となる.分娩時血腫は外陰部血腫,腟血腫,後腹膜血腫に分類される.外陰部血腫では主として陰部動脈の分枝が,腟血腫では子宮動脈の下行枝が破綻している.また腟の上部の血腫で,出血が持続すると血腫が後腹膜を解離しつつ上方へ増大・伸展して後腹膜血腫を形成する1).分娩時の血腫では,頭で推定している以上に出血量が多いことがしばしばあり,ショックに陥り,致命的となる場合もある.本稿ではこれら急性期の血腫について解説するとともに,典型的かつ教訓的な自験例を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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