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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻6号

2001年06月発行

文献概要

今月の臨床 Obstetrics is a bloody business 分娩時出血の診断・治療のポイント

4.癒着胎盤

著者: 松田義雄1 河野哲志2

所属機関: 1東京女子医科大学母子総合医療センター 2鹿児島市立病院産婦人科

ページ範囲:P.712 - P.715

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はじめに
 癒着胎盤の定義は胎盤の絨毛組織が子宮筋層内に侵入し,胎盤の一部または全部が子宮筋層に強く癒着し,胎盤の剥離が困難なものとされている1〜3,5).その頻度は約7,000例に1例といわれている2,4,5).通常,子宮胎盤間の接合部位は胎盤基底板と基底脱落膜で構成されていて,児娩出後に後産期陣痛が発来し胎盤基底板と基底脱落膜とにずれが起こり,胎盤が剥離される.しかし基底脱落膜が何らかの原因で欠損していると,このずれが生じず,胎盤は子宮から剥離されない2〜4)
 病理組織学的な分類は胎盤絨毛の母体側への侵入の程度でなされている1,5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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