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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻7号

2001年07月発行

今月の臨床 排卵誘発の問題点—新しい工夫と対策

排卵誘発 A.クロミフェン

1.抗エストロゲン作用

著者: 熊谷仁1 福田淳1 田中俊誠1

所属機関: 1秋田大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.760 - P.762

文献概要

はじめに
 クロミフェンは1959年にアメリカ・メレル社によって合成された.非ステロイド系エストロゲンであるジエチルスチルベストールやクロロトリアニセンの誘導体で,弱いエストロゲン作用を有する.1961年,Greenblattらによりクロミフェンの排卵誘発効果が初めて報告され,その後視床下部障害に起因する排卵障害に有効であることが確認され,1968年に日本でも発売が開始された.副作用が少なく,約75%と言われる高い排卵誘発率を有するため,第1度無月経・無排卵症例に対する薬物療法の第1選択とされている.本稿では,クロミフェンの抗エストロゲン作用を中心に,最近クローニングされたエストロゲンレセプターの知見を加えて解説したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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