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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻7号

2001年07月発行

文献概要

今月の臨床 排卵誘発の問題点—新しい工夫と対策 排卵誘発 B.ブロモクリプチン,テルグリド

2.抵抗症例への対応

著者: 田坂慶一1

所属機関: 1大阪大学大学院産科婦人科

ページ範囲:P.776 - P.778

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高プロラクチン血症性無排卵症に対するDAアゴニスト療法
 プロラクチンは下垂体前葉ホルモンの中でもっとも遅く純化精製され,1972年にラジオイムノアッセイにて測定可能になった.一方女性における乳汁漏出性無月経についてはChiari-FrommeI症候群(分娩後乳漏症),Argonz del Castillo症候群(分娩経験なしの乳漏症),Forbes-Albright(プロラクチン産生腫瘍)症候群が相次いで報告されていたが,比較的まれな疾患と考えられていた.しかし血清中のプロラクチン値測定が可能になると無月経を主訴とする婦人の約20%に高プロラクチン血症を示すことが明らかとなった.さらに高プロラクチン血症性無月経にはドーパミン作動薬が有効なこともわかって以来,高プロラクチン血症性排卵障害の治療としてドーパミン作動薬であるブロモクリプチンやテルグリドの服用による排卵の誘導が可能になった.
 乳汁漏出性無月経の一般的原因を表1に示した1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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