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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科55巻8号

2001年08月発行

今月の臨床 遺伝子医療—現況と将来

出生前の遺伝子診断

2.羊水検査による診断 4)染色体異常のDNA診断

著者: 佐村修1

所属機関: 1広島大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.878 - P.880

文献概要

はじめに
 羊水検査における染色体異常の診断のgoldstandardは,羊水培養細胞を用いた染色体分析法である.しかしながら,結果を得るまでに最低2週間近くの時間を必要とし,特に胎児超音波検査で染色体異常が強く疑われる場合や,母体血清のトリプルマーカー検査で,胎児が染色体異常をもつ確率が非常に高いと判定された場合など,迅速な診断が要求される場合にはこの方法だけでは不十分である.そこで,羊水検査における迅速な胎児染色体異常の診断の目的で以下の2つの方法が報告されている.羊水細胞を培養せずに,fluores—cence in situ hybridization(FISH)法を用いて,主な異数性染色体異常を検出する方法と,未培養羊水細胞より直接的にDNAを抽出し,標的とする染色体に特異的なshort tandem repeat(STR)マーカーを用いたquantitative fluorescent polymerase chain reaction(QF-PCR)法を行う方法である.本稿では,これらの方法について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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