臨床婦人科産科55巻9号

2001年09月発行

症例

パクリタキセルを用いた卵巣癌化学療法後に肺出血をきたした1症例

著者： 樋田一英¹ 矢島正純¹ 伊地知律子¹ 岡村恵子¹ 石巻静代¹ 太田博明¹

所属機関： ¹東京女子医科大学産婦人科学教室

ページ範囲：P.1061 - P.1063

文献概要

　今回われわれは，比較的安定した代償性の肝硬変患者に対しパクリタキセル（タキソール®）を用いた卵巣癌化学療法を施行した．本症例は，パクリタキセルの投与量を十分に考慮したにもかかわらず強い骨髄抑制（無顆粒球症）を呈し，同時期に原因不明の肺出血をきたして突然死した．