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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻1号

2002年01月発行

連載 OBSTETRIC NEWS

羊水過少症(ロウリスク妊娠)に誘発分娩は必要か?(1)

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久産婦人科医院

ページ範囲:P.98 - P.99

文献概要

 羊水量推定が分娩前胎児管理試験に採用され始め約15年が経過している.現時点では,羊水過少症が疑われる症例では介入分娩を行うことが一般的である(Am J Perinatol 7:266,1990/OG 79:558,1992/JRM 37:719,1990/OG 80:769,1992/AJOG 173:167,1995/AJOG 172:142,1995).しかし,誘発分娩が帝王切開(帝切)率の増加につながること,また羊水過少症の診断法の不正確性(OG 96:737,2000),介入のポイントとして考えられている羊水指数5cm以下は適切なカットオフポイントなのかの疑問は未解決である.
 Chauhanらは1987〜1997年に報告された18論文(10,551例)を基にメタ分析を行い,分娩前と分娩中の羊水過少症と帝切(nonreassuring FHRパターン:心配なFHRパターン)率と新生児予後を比較した.分娩前に診断した羊水過少症907例(破水を除く)では心配なFHRパターンのための帝切(2.2倍),アプガースコア<7(5分値)(5倍)は有意に増加し,分娩中に診断した羊水過少症1,004例でも同様に帝切率(1.7倍),アプガースコア<7(5分値)(1.8倍)が有意に増加することを報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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