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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻10号

2002年10月発行

文献概要

今月の臨床 不妊診療のピットフォール 検査・診断のピットフォール

2.黄体期不全の診断

著者: 岩崎信爾1 田原隆三1 岡井崇1

所属機関: 1昭和大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.1200 - P.1203

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はじめに
 一般臨床においては,黄体期不全よりも黄体機能不全としての診断名のほうが使用されることが多い.黄体機能不全は不妊症や不育症,機能性子宮出血の原因とされている.日本産科婦人科学会の用語集においては「黄体からのエストロゲンとプロゲステロンとの分泌不全により,子宮内膜の分泌性変化が完全に起こらないものをいう.妊卵の着床障害による不妊原因として重要である」としている.その診断は主に基礎体温表や黄体期の血中ステロイドホルモン(プロゲステロン,エストロゲン)の測定・子宮内膜日付診などで行われる.しかし黄体期におけるステロイドホルモンの分泌異常や子宮内膜日付診の異常は単に黄体の機能障害だけではなく,LHやFSHの分泌障害や子宮のステロイドホルモンに対する反応性の異常なども原因となる.
 本稿における黄体期不全とはこれらの種々の原因によって生じる黄体期・着床期におけるホルモン分泌・子宮内膜機能異常の総称とし,その原因および診断について述べることとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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