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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻10号

2002年10月発行

今月の臨床 不妊診療のピットフォール

検査・診断のピットフォール

5.免疫異常の診断

著者: 辻芳之1

所属機関: 1兵庫医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1214 - P.1217

文献概要

はじめに
 免疫による不妊症としては精子不動化抗体による不妊症が唯一証明されたものであるが,それ以外には直接不妊症につながる免疫異常症というものはまだ証明されていない.抗リン脂質抗体症候群が習慣性流産に関係することは明らかであるが,胎盤形成期以降の流産の原因になっても着床障害などを起こし不妊症を発生していることは推定されても,まだ証明はされていない.最近は,抗甲状腺自己抗体の存在が不妊症と関係するのではないかという報告がみられるが,これも直接的な不妊症との関連は明らかではない.
 しかし,このように精子不動化抗体以外に直接不妊症につながる免疫異常と,不妊症診療を行う上で前もって免疫異常も調べておくことは必要である.不妊症外来で行うべき免疫異常のスクリーニング検査を表1に示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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