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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻12号

2002年12月発行

文献概要

今月の臨床 分娩の多様化とリスク管理

分娩様式の選択とインフォームド・コンセント

著者: 竹村秀雄1

所属機関: 1小阪産病院

ページ範囲:P.1418 - P.1422

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はじめに
 一般産業において良質な製品を提供するための品質管理(quality control:QC)が必要とされた時代から,消費者の主体性を重視した顧客満足(customer satisfaction:CS)が求められる時代へと移行したように,医療においても医療の品質,つまり安全性の提供は当然のこととして,医療を受ける立場から見た患者満足が求められるようになってきている.周産期死亡率が世界の最高水準に達し,正常に経過している妊婦であればほぼ確実に健康な児が得られるようになった現在,ローリスク分娩に関しては分娩様式に関する選択の幅も広がってきている.それだけにわれわれは,豊富でしかも質の高い情報を提供し,妊産婦の選択がより満足度の高いものになるよう努める必要があろう.医療の提供者と受ける側が種々の説明書やクリニカルパスを用いで情報を共有しつつ選択し,方針を決定するインフォームド・チョイス,インフォームド・コンセントは,患者満足のための重要なステップであり,さらに医事紛争を未然に防ぐリスク管理としても欠かせないものである.
 本稿では,分娩様式の選択を必要とするいくつかの問題点とそのインフォームド・コンセントについて述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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