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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻12号

2002年12月発行

今月の臨床 分娩の多様化とリスク管理

分娩様式とリスク管理

2.LDRシステム

著者: 伊藤博之1

所属機関: 1聖路加国際病院産婦人科

ページ範囲:P.1429 - P.1431

文献概要

はじめに
 近年,わが国の少子化は年々増加の傾向にあり,同時に産科医療も大きく変りつつある.今日では妊産婦側からの要望も多様化し,自分の考えたイメージに合った出産ならびに満足できる分娩環境を求める方向に変化しつつある.そのため医療を提供するわれわれもそれに沿った対応を迫られている.その1つにLDRシステムがある.LDRとはlaber-delivery-recovery(陣痛—分娩—回復)の略で,出産の各期を一室で過ごすもので,別名single room maternity care(一室分娩室)とも呼ばれている.
 聖路加国際病院(以下,当院)では1992年,病院の新築移転に伴い,旧来の分娩室をすべて排除し,このLDRシステムを導入し本年でちょうど10年が経過した.本稿ではその間の経験を踏まえてLDRシステムの利点,欠点ならびに将来への展望などについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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