icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻2号

2002年02月発行

今月の臨床 産婦人科と糖尿病—基礎知識と実地臨床

2型糖尿病治療薬の最近の進歩

著者: 河盛隆造1

所属機関: 1順天堂大学医学部内科学

ページ範囲:P.125 - P.129

文献概要

はじめに
 現在,糖尿病性血管障害の終末像を呈する患者があまりに多い.この20年間,多くの糖尿病患者で完壁な血糖コントロールがなされたとは決していえないことから,今後も失明,透析導入,壊疽による下肢の切断は増え続けることであろう.
 糖尿病を発症しても糖尿病性腎症や網膜症といった細小血管障害や動脈硬化症を発症・進展させないことが,糖尿病治療の目標であることはいうまでもない.血糖コントロール状況をいままで唱えられていたより,はるかに厳格なレベルに維持しなければならないことを,多くのretrospec—tive,prospective studyは実証している.本邦では健康保険診療下で,患者の血糖日内変動が手をとるように判る多くの指標(グリコヘモグロビン,グリコアルブミン,血漿1,5 AGなど)が広く用いられている.さらに,作用機序の異なる薬剤(現時点で臨床応用可能なもののほぼ全て)を適用することができる.したがって,2型糖尿病患者の大多数で,常に安定した良好な血糖コントロール状況を維持することが容易になったといえよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら