icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻4号

2002年04月発行

今月の臨床 産婦人科手術における合併症管理のすべて

I 婦人科手術 1.開腹手術

6.卵管の手術

著者: 浅井光興1 野口昌良1

所属機関: 1愛知医科大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.348 - P.353

文献概要

はじめに
 卵管に対する手術療法としては,子宮外妊娠に対する卵管切開術・摘出術,卵管性不妊症に対する種々の卵管形成術,永久不妊手術としての卵管結紮術などがある,近年は腹腔鏡下手術の普及に伴い,これらの術式が開腹手術として行われる頻度は低くなってきており1),第24回を数えた産婦人科マイクロサージャリー学会も非侵襲的な手術操作を基本理念に残しながら日本生殖外科学会へと名称変更を行った.卵管は解剖学的には理解しやすい臓器であり,周囲癒着などがなければ術中にトラブルが起こる可能性は極めて低いが,卵管切開術や卵管形成術は妊孕性の温存・回復のための,卵管結紮術は妊孕性をなくす手術であり,いずれも術後にその機能を達成または消失しなければ手術が成功したとはいえない.すなわち,卵管切開術や卵管形成術後に妊娠しなかったり,卵管結紮術後に妊娠した場合は失敗であり,合併症といえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら