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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻4号

2002年04月発行

今月の臨床 産婦人科手術における合併症管理のすべて

I 婦人科手術 2.腟式手術

1.腟式子宮全摘出術

著者: 寒河江悟1 工藤隆一1

所属機関: 1札幌医科大学産婦人科

ページ範囲:P.360 - P.365

文献概要

はじめに
 子宮を摘出する際の一術式である腟式子宮全摘出術は種々の利点を有しており,腹部切開創がないため腹壁瘢痕が欠如すること,術後の腸管癒着・腹膜炎あるいは腸閉塞は腹式手術より少ないこと,肥満した婦人にも容易に実施することができること,術後の創が小さいため痛みが軽度で,腹部の術創痛が無いこと,そのため治癒が早く入院期間が短いことなどが挙げられる.
 さらに,腟式子宮全摘出術は適応を考え手技に習熟すれば合併症の頻度が極めて少なく行える手術でもある.当科では少なくとも新入医局員のレベルでも習熟した指導者のもとで本手術が可能ならしめる指導を行っており,子宮摘出術における主要な位置を占めている手術である.ここでわれわれの術式を紹介しながら,いかに合併症を少なくできるかの工夫を種々述べ,不幸にも合併症が起きた場合の対策などを述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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