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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科56巻4号

2002年04月発行

今月の臨床 産婦人科手術における合併症管理のすべて

I 婦人科手術 3.腹腔鏡下手術

2.子宮全摘術

著者: 梅本雅彦1 塩田充1 飛梅孝子1 星合昊1

所属機関: 1近畿大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.401 - P.405

文献概要

はじめに
 腹腔鏡下手術の普及は急速に進んでおり,当科でも例外ではない.2000年までの当科における子宮筋腫,子宮腺筋症に対する術式の変化をみると,腟式単純子宮全摘術(vaginal hysterectomy:VH)の件数に変化はないものの,腹式単純子宮全摘術(total abdominal hysterectomy:TAH)の件数は1999年度で22%,2000年度で26%まで減少し,腹腔鏡下腟式子宮全摘術(laparoscopi—cally assisted vaginal hysterectomy:LAVH)の件数は激増している(表1).
 しかしながらLAVHは従来から行われてきたVHやTAHとは異なり,腹腔鏡下手術特有の合併症をもたらす可能性がある.Johnsらは839例のLAVHの合併症を検討している.その結果,輸血を必要とするような術中・術後出血は5例,0.6%に,腸管,膀胱,尿管などの臓器損傷は9例,1.0%にみられたと報告している1).そこで本稿では,当科において経験したLAVHの合併症を中心に術中合併症と術後合併症に分けて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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